2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

マーク・ワーツはドイツに生まれ英国で活動した音楽プロデューサー。フィル・スペクターのようなオーケストラの大編成のアレンジを生かしたポップ・チューンながら、どこかジョー・ミーク的な実験的な音響処理もあって、なかなか個性的。この2枚組編集盤は…

The Fantastic Story of Mark Wirtz and the Teenage Opera (’01)

それまでのシングルのカップリング曲などを、ほぼ発売順にそんまんま並べただけのような2枚組CD。世間では裏ベストみたいに売り出してますが、これは椎名林檎が大好きに違いないビートルズの「ホワイト・アルバム」を、見事に具体化してしまったかのよう…

椎名林檎 / 私と放電 (’08)

エクレクションはフォザリンゲイからフェアポート・コンヴェンションへと渡り歩いたトレヴァー・ルーカスが在籍していた60年代後半の英国のバンド。といってもトレヴァーは曲を書いてるわけでもない。全体的にはママス&パパスやジェファーソン・エアプレ…

Eclection (’68)

菅野よう子が手がけたサウンドトラックは、どれも天才的なひらめきと、それを瞬時に具体化してしまう職人的な業に満ち溢れています。アニメ系が多いので、そっち方面ばかりで評価されている人なわけですが、アニメを観ないボクのような人でも、そのいくつか…

アルジュナ into the another world / 菅野よう子 (’01)

カルロス・カラードの著書「トロピカリア」を読んで一番面白かったのは、ムタンチスの連中の無邪気さでした。60年代後半の革命の季節。カエターノ・ヴェローゾの過激なアジテーションで客がみんな怒り、トマトをステージに投げつけたりしていた暴動の最中…

Rita Lee / Build Up (’70)

ラフトレードから3枚のアルバムを発表したシェリアン・オーファン。ひっそりと現れひっそりと消えていった、その佇まいすら、彼らの幻想的な「ブリティッシュ・フォーク」らしいサウンドそのものを体現してくれているような。いや、本人たちは、やっぱり売…

Shelleyan Orphan / humroot (’92)

アジムスといえば、「クロスオーバー・イレブン」のテーマ曲や、ヒット曲「Jazz Carnival」ですよね。ところが、なんとこの80年代マイルストーン時代をコンパイルしたこのCDには、その有名な2曲とも入ってないのです。「あちゃー」と最初は思いました。…

Azymuth / Musicaanossa (’02)

このアルバム、発売当時、自分も音楽をクリエイトしている身として、すごく影響を受けました。さすがに打ち込みを多用した音楽なんで、多少の音色の古臭さは感じますけど、久保田真琴とディック・リーという才能による内に秘めたポップ性と雑種性は、今聴い…

サンディー / マーシー (’90)

千野秀一というと、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドの・・・というより、Wha-ha-haのメンバーという印象が強いです。本人の素質からいっても、そっち系(New Wave)の人でしょう。ブギウギへの参加は「金のため」とう美談もあるようですし(真偽はともかく…

千野秀一 / ユク・エフ・メイ (’81)

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのジョン・ケイルと、ミニマル・ミュージックで有名な現代音楽家、テリー・ライリーの共演盤。どんなアヴァンギャルドな音が流れてくるかと思いきや、驚くほど穏やかで、じんわりと体に効いてくるようなロック。ボーとぬ…

John Cale And Terry Riley / Church Of Anthrax (’71)

まさかとは思うけど、「Downtown Boy」は佐野元春の同曲のアンサーソングなんでしょうか。どちらもA面3曲目だし。元春は小学校の頃のボクのアイドルでしたが、ユーミンは「ユーミン・ブランド」を持っていた程度。この頃のユーミンは本当に「ブランド化」…

松任谷由実 / No Side (’84)

ゴー・ビトウィーンズのグラント・マクレナンが、亡くなっていました。悲しかったのは、そのことだけじゃなくて、それが一年以上前の話だということ。ファンであるボクでさえ知らなかったなんて・・・。最近発売された相方のロバート・フォスターのソロアル…

The Go-Betweens / Spring Hill Fair (’84)

数年前、近所の公園のフリーマーケットで、変なオヤジがバナナの叩き売りのように声をあげながら、中古LPレコードを通りすがりの人に売りつけていた光景を目にしたことがありました。懐かしいアイドルなど安レコを、大袈裟な解説つきで売りさばき、オヤジ…

Bob Dylan / Street-Legal (’78)

ブルーノートのオーナー、アルフレッド・ライオンは、アート・ブレイキーが相当お気に入りだったのか、ブレイキーのリーダー作を数多く残しています。中でもこれは、別名「リズムの饗宴」と呼ばれ、レーベルを代表するパーカッショニストが寄り集まって作ら…

Art Blakey / Holiday For Skins Vol.1 (’59)

タイム5は、現在もオリジナルメンバーで活動している日本のベテラン・コーラス・グループ。フォー・フレッシュメンに影響されたグループらしく、実際、演奏しながらコーラスするというスタイルまで似ています。このデビュー作は、時代の影響もあってA&M…

Time 5 / This Is Time 5 (’70)