2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

巨大なシンセの機材の山に囲まれながら作り出される70年代初頭ぐらいまでの電子音楽。その音楽家は、必ずといっていいほど、どこか実験室にこもって研究を続ける科学者のようなシリアスな雰囲気がありました。ジャーマン・シンセサイザー奏者の重鎮、クラ…

Klaus Schulze / Irrlicht (’72)

ビートルズが新しいアルバムを出すたびに興奮していたというリアルタイム世代が羨ましくてたまらないのですが、それに近い体験がボクにとっての80年代のXTCだったのです。ビートルズよりXTCの方が人生を変えたかも。XTCを通してサブカル的パワー…

XTC / The Big Express (’84)

CMソングとして使われたポップな13曲を収めたゴダイゴのアルバム。全曲英語ということもありますが、もうまるで洋楽そのもの。唯一、邦楽を雰囲気を感じさせるのはタケカワ・ユキヒデの「声質」のみで、これはボク自身が、物心ついた子どもの頃、「銀河…

ゴダイゴ / CMソング・グラフィティ (’78)

「音の悪いライブ盤だから内容も悪い」とは限らないわけです。たとえばキング・クリムゾンに「アースバウンド」('72)という客席からカセットで録音したようなヒドイ音質の海賊盤まがいのライブ盤。それが何故か昔から大好きでした。音が不鮮明なのが、逆に「…

Magma / Inedits (’77)

後にビーチボーイズに加入するブルース・ジョンストンの最初のソロアルバム。ジャケとタイトルそのままに、見事にサーフィンなサウンドに仕上がっていますが、出来は抜群。ビーチボーイズでいうと「サーフィンUSA」の頃の作品ながら、アレンジを含めたサ…

Bruce Johnston / Surfin’ ’Round The World (’63)

ウイングスにおけるポールの相棒は、デニー・レインではなく、むしろピート・ハムの方がふさわしかったのでは?そうすれば、あの最悪の事態はまぬがれたかもしれない・・・と、まぁ歴史にもしはないんだけど、このバッドフィンガーのワーナー移籍第一弾アル…

Badfinger / Badfinger (’73)

モッドで英国ビートで、なおかつスウィンギン・ロンドンで、そんなホットな時代を最高のスナップで切り取ったドキュメントみたいなライブ盤の名作。オルガンの音や粘っこいボーカルなど、ジョージ・フェイムやグレアム・ボンド・オーガニゼーションとも共通…

Zoot Money’s Big Roll Band / Live At Klook’s Kleek (’66)

好きなのは、やっぱりファーストなんですが、リズミックになったセカンドの次に発表された、このミニアルバムも、不思議と昔から好印象でした。たしかにメロディも曲も中途半端な部分が多く、音楽的にも方向性が揺らいだ時期ながら、「それでも何とかポップ…

Orange Juice / Texas Fever (’83)

これより数年前にソニーに残したアイドルっぽい3枚のアルバムのおかげで、かえって損をしている人ですが、はっきりいって天才。アイドル時代にあっても曲作りのウマさと歌唱力は抜群で、音楽的な素養も深い。しかし、この4枚目は、彼の才気がさらに大爆発…

森田浩司 / 饒舌のゆくえ (’98)

ラテン・ジャズのカル・ジェイダーは、フルートのハービー・マン同様、どんなジャンルだろうが自分色に染め上げてしまうヴィブラフォン奏者。これはアイアート・モレイラがプロデュースし、ジョージ・デュークがアレンジをした、ラテン・フュージョン作なが…

Cal Tjader / Amazonas (’76)

邦題「シティ・ウォーキン」は、おそらくジャケのイメージと、1曲目「Walkin' With Somebody」からくるものでしょう。しかし、シティなんて言葉、どこにも出てこない。まぁ、シティ・ポップということで、当時のAOR系の邦題は、勝手に「トロピカル」とか…

Michael Ruff / Once In A Lifetime (’84)