UK folk

「♪ポッ、ポッ、Pop Muzik♪」で有名なテクノ・ポップ「M」のロビン・スコットさん。その衝撃の過去です。1969年にひっそりと出たこのソロ・アルバムは、なんとフォーク。それも、かなりサイケでアシッドな雰囲気でヤバすぎます。ジャケなど麦わら帽にジ…

The Academyという英国のグループによる唯一の作品('69)。フォークというより、もっとジャズっぽい感じで、フルートにギターに女性ボーカルぐらいの小編成なサウンドが特徴です。ジャケットは渋いですが、サウンドの方はどことなくサイケ以後の気だるい感覚…

オリジナルはレア盤だった「バリー・ドランスフィールド」('72)が紙ジャケでめでたくCD化されました。英国を代表するフィドル奏者でもある彼のシンプルなギターの弾き語りアルバムですが、余計な装飾を一切削ぎ落としたシンプルで純粋な歌心が胸を打つ名盤…

英国の下町とか、その辺で普通に歩いているようなオッサンとオバサンのジャケ。というわけで、Archie Fisher & Barbara Dicksonの登場です('70)。オバサンとかいって、まだ20代でした(すんません)。この時点で、ある程度のベテランだったアーチーでも、…

完全にイッちゃってます系のUKダウナー・フォークで、オリジナルは激レアなブツが、このParameterのアルバム('70)。例によって音質モコモコ、演奏ヨレヨレなんですが、宇宙服着たメンバーのカッコいいジャケも相まって、サイケ好きには、結構な人気のよう…

ジュディ・ダイブルは、デビュー前のキング・クリムゾンと初期フェアポート・コンヴェンションに在籍ながらも、成功を収める前に脱退してしまったという、実に「もったいない」女性シンガー。彼女が男性SSW、ジャッキー・マコーリー(ex.Them)と組んでい…

Gillian McPhersonなる女性がどのような経歴の持ち主なのか知る由もないんですが、わりと英国フォーク好きの間では人気の高い1枚('71)。純粋なフォークというよりフォークよりのポップスではありますが、アレンジやアルバム全体を包み込む雰囲気が、たまら…

Jadeの2人(Dave Waite & Marianne Segal)が、それ以前に組んでいた幻のフォークデュオがこれ。非フォーク系という話は聴いていましたが、最初の3曲など、ほとんど万博ムード漂うソフトロックと呼んでも過言ではないような派手なオケが鳴り渡るポップス。…

苦悩に歪んだ顔ジャケがクリムゾンの「宮殿」並にインパクトを与えてくれるコウマス(Comus)のアルバム('71)。音もジャケに負けてはいません。詞もサウンドも徹頭徹尾アンダーグラウンドな世界。一応、英国フォークに分類されてますが、これでフォークなら、…

英国トラッド・フォーク国宝級のアーティスト、マーティン・カーシーのファースト。1965年というとバート・ヤンシュのファーストと同じ年。弾き語り中心のシンプルな内容で、ソロ・デビューにして既に個性が出来上がっている点などの共通項はあるものの…

とぼけてるのか、何だかよくわからないジャケットですが、とりあえず英国はシナンセシアという3人組の唯一のアルバムです('69)。ジャケの字体にサイケの名残を感じますが、中味もそんな感じで「モヤモヤ」「ゴソゴソ」「ベロンベロン」という感じの「アング…

スティーライ・スパンのファーストではメンバーだったのに、とっとと辞めてしまったゲイ&テリー・ウッズ夫妻によるデュオ・アルバム('75)。枯れ木に囲まれて寒そうに上着のポケットに手を突っ込んでいる2人のジャケがいい雰囲気ですが、中味も英国フォーク…

日本盤のタイトル「森の妖精」とはアン・ブリッグス(Anne Briggs)本人のイメージなのでしょうか。UKトラッド・リヴァイバルの黎明期にふっと飛び出して忽然と姿を消してしまっただけに、まさに伝説のシンガーになってしまったようです。これは自作曲多数の…

トラッド風味のロックではなくて、ロック風味のトラッド。それってどう違うのと言われても困ってしまうんですが、そんなミスター・フォックス(Mr.Fox)のセカンド('71)です。見開きジャケのイラストが、とても素敵。 実はトラッドではなく、それっぽいオリジ…

思いきり「どカントリー」な感じのジャケですが、これはストローブスのデイヴ・カズンズがブライアン・ウィロウビーと組んだ英国フォーキーな自主制作盤('79)。楽曲は一部新曲を除いてストローブス時代のナンバーばかりをギターと歌だけで再演した、かな〜り…

このMusic Boxのアルバム('72)は、何と言うか、もう「ただのフォーク」です。そこら辺のピクニックやキャンプでオッサンが歌ってるみたいな。裏ジャケの写真見る限り、オッサンでもないか、一応。まぁ、こんなもんでも悲しいかな英国フォーク。 何が悲しくて…

プレリュード(Prelude)の本作、日本盤LPの邦題が「戦争なんかくそくらえ」とかいうしょうもないもんで、英国のピーター、ポール&マリー、PPM=プロテスト、プロテスト=反戦という安易な当時の発想が寂しいもんです。さすがに紙ジャケCDの邦題は違い…

ヤンシス・ハーヴェイ(Jancis Harvey)は英国のクリスチャン系女性フォーク・シンガー。当然、音楽活動の場が教会を中心にしていたため、ポップ・フィールドにおける知名度はほとんどありませんでしたが、近年マニアの間で70年代のアルバムが注目を浴びてき…

強引に英国フォークと呼べなくもないんですが、基本的にはモロにフラワーな空気を思いっきり吸い込んだクラシカル・ポップ・ロック。小編成のストリングスにオーボエ、ハープシーコードと、何ともサイケ時代ならではのアレンジに幾分古臭さは残ります。 とは…

サンディ・デニーがフェアポート・コンヴェンション加入以前にストローブスに参加したアルバム。67年制作ながらも未発表。73年にようやく「All Our Own Work」というタイトルで発表。更に89年に曲順と一部内容を変更してCD化されました。 ハンニバル…

マーティン・カーシー(Martin Carthy)って、イギリス政府からMBE勲章を授与されてるんですってね。CDの解説読んで、初めて知りましたよ。MBE勲章っていうと、ボクなんかビートルズとか思い浮かべるんですが、セールス的な貢献という意味では、雲泥の…

やばい。これは超名盤。以前日記で紹介したIthacaの前身グループかぁ、ぐらいの軽い気持ちで手に入れたんですが、この儚くも淡々と雰囲気は何なんだろう。胸が切なくてたまらなくなります。というわけでAgincourt(アジャンクールって読むらしい)の「Fly Aw…

ジェリー・ラファティはウイングス時代のポールがデニー・レインと共作してデニーがリード・ボーカルをとった風といいますか。わかってもらえるでしょうか、この微妙なニュアンス(笑)7曲目なんてデニーの「Say You Don't Mind」みたいな曲だし。 ラファティ…

英国きっての名フィドル・プレイヤー、バリー・ドランスフィールドと、その兄ロビンによるドランスフィールド名義によるアルバム('76)が紙ジャケでCD化されました。ジャケだけ見るとコテコテのトラッド・アルバムみたいですが、意外にもリンディスファーン…

リンディスファーンを脱退したメンバーが結成したバンドが、このジャック・ザ・ラッド(Jack The Lad)です。アラン・ハルのような突出したソングライターはいませんが、逆にトラッドっぽい英国的田舎メロディーをダイナミックで豪快なロック・アレンジで聴か…

ウォーター・イントゥ・ワイン・バンド(Water Into Wine Band)もリリジャス系の英国フォークながら初心者からマニアまで、誰が聴いても和めること請け合いの素敵なグループです。大傑作のセカンドに比べると幾分荒削りな感じのサウンドながら、このファース…

英国フォークも、行き着く果ては「リリジャス系」か「スクール系」にたどり着くらしいです。スクール系は、文字通り学校の卒業記念とかで制作される合唱モノLPで、さすがに英国だけあってフォークっぽいのが多いらしい。リリジャス系は、いわゆるジーザス…

アコースティックギターのせわしない音にファズ・ギターが絡むという1曲目からして「古臭い」こと極まりない英国フォークで、つまりは思いっきり70年代初頭の空気をモロに詰め込んだフレッシュ・マゴッツの唯一のアルバム('71)です。霧深い沼地で木に座る…

ナチュラルなアコースティックのバンド。それがナチュラル・アコースティック・バンド(Natural Acostic Band)です(まんまやんけ)。100%純正の英国フォーク・ロックですが、大手RCAから72年に2枚アルバムを発表しています。一応当時日本盤LPも出…

このアホなジャケットが、英国フォーク・ファンのみならずサイケ好き、プログレ好きにも「行き着く果てはコレ」といわれるほどの究極のコレクターズ・アイテム、イサカ(Ithaca)の「A Game for All Who Know」('73)です。内容はミスティックかつ幻想的なフォ…