soul

80年代後半から90年代初頭にかけて、アシッド・ジャズ系の新しいグループを収録したオムニバスに混じって、その時代に「再発見」された70年代のソウル/ジャズ系のレア音源が、ある意味どさくさ紛れに入っているケースが当時よくありました。今回紹介するア…

ジェノビア・ジーターは、いわゆるゴスペルからの転向組。サヴォイからゴスペルアルバムを発表後、RCAに移籍。しかし残念ながらR&B作品はこれ1枚のみ。その大らかな歌いっぷりと曲の良さで同時代のプラック・コンテンポラリー系のアルバムの中でも群を抜…

ボビー・ウーマックが天国に行ってしまいました。初めて彼を知ったのは中学生の時。レコード屋さんで見た「THE POET II」のアルバムのジャケがあまりに印象的だったからです。胸の出た真っ赤なスーツに妙にデカイ色眼鏡。ニヤリと微笑む左利きの立ちギター姿…

今年に入ってからブラコンにハマってます。正直に言って何がブラック・コンテンポラリーなのかはよくわかってません。ただ何となく真夜中にFMで流れているようなアーバンな感じという雰囲気だけを求めているだけかも。もともと黒人音楽は昔から大好きで意外…

毎週金曜日の夜にInter FMでやっている「Funk 'n' Stuff」というラジオ番組が好きです。ブラックミュージックを中心にした選曲とDJマービンの英語と日本語がごちゃごちゃになった何とも愉快なおしゃべりが面白い。会社帰りの車の中で聴くことが多いのですが…

ビル・ウィザースのライブ盤。アナログ盤2枚組を買ったのは15年前くらいでしたが、最近CDで買い直してひさびさに聴いたら、めちゃくちゃに感動してしまいました。昔は、1曲1曲が妙に長いような、だらけた印象だったのですが、これが年月を経て聴いたら…

「黒いボブ・ディラン」というコピーは、どうもしっくりこないのですが、追悼の意、あるいは同じくらいに有名になるべきだったという願いを込めてギル・スコット・ヘロンでも。このアルバムは90年代初期のレアグルーヴの流れで知りましたが、当時オリジナ…

山下達郎がラジオでガーネット・ミムズの「クライ・ベイビー」などで知られるR&Bのプロデューサー、ジェリー・ラゴヴォイの特集をやったときは、さすがだぁと思いました。その名プロデューサーが70年代に絡んだ1枚が、このルー・コートニー。ACEのラゴ…

子供の時、初めて「これがラップか」と認識した音楽は「咲坂と桃内のごきげんいかが ワン・トゥー・スリー」なのです。そう、スネークマンショー。あまりにカッコいいのでシングル盤まで買いましたが、あれって細野さんの曲でしたよね。さすがです。 シュガ…

「クロス・レヴュー1981−1989」を読んでいたら、中村とうよう氏が「スリラー」に0点をつけていて、なんか可笑しかったんですが、実際ボクもマイケル・ジャクソン嫌いでしたね、当時。まだ子供でしたが。たぶん音楽がキライとかじゃなく「流行ってる…

いやはや、これ最高。全曲素晴らしい。Philly系のガール・グループらしいのですが、このCDのジャケにも使われた「LOVE」というアルバムが、レア盤として前々から気になってはいたのです。これは、そのアルバムに、シングルのみの3曲を追加した、JOSIEレーベ…

単なるディスコというレベルを超えて、後のDJ/クラブカルチャーに多大な影響を及ぼしたといわれるラリー・レヴァンのDJプレイの真髄が味わえるニューヨークはパラダイス・ガレージの79年のライブ盤(CD2枚組)がコレ。単にレコードを流して、それが…

ジャケットが最高。バンド名にちなんでアフリカの形と70の文字の人文字を作るのはオッパイ丸出しの女性たち。青パンツ一丁のフェラ本人も笑ってます。実際フェラは実生活でもパンツ一丁で過ごしていて、家には無数の裸の女性がいたという話も。「フェラは…

フェラ・クティは、まるで今ならブログでも更新するような凄まじいペースでアルバムを発表し続けた人なので、どのアルバムがいいとか悪いとかじゃ、その音楽を語れるものでもないわけです。まぁ「生き方」そのものが音楽になっているという意味では、まさに…

それまでのニュー・ソウル特有の社会派っぷりは置いといて、ラヴ・ソング中心にシフト・チェンジし始めた、最初のアルバム。でも、単純に軟弱化したというわけじゃなく、リズムそのものは、非常にソウルマナーに乗った粘っこいグルーヴですし、アレンジも、…

何しろフリーソウルの盛り上がりで70年代アイズリー・ブラザーズを再発見したような世代ではありますが、それでもやはり、このアルバムは特別な一枚。いや、ボクに限らず、シュガー・ベイブの「DOWN TOWN」を最高だと思う人すべてが、一度は聴かなければい…

普通といえば普通なんですが、どこか間の抜けたジャケット写真。ヤレヤレと思っていると、オープニングのキャロル・キングのタイトル曲のカバーで聴こえてくるのは、クインシー・ジョーンズ本人のナヨナヨしたボーカル。あぁ、アレンジャーでも、歌うんです…

出会うべくして出会った2人。デュエット・アルバムの多くは、レコード会社主体であるため、企画色ばかりが全面に出てしまう傾向があるものですが、ロバータ・フラックとダニー・ハサウェイは、タミー・テレルとマーヴィン・ゲイと同じぐらい、ピッタリの名…

英GOLDMINEというレーベルは、実にマニアックな6〜70年代のソウルの編集盤が数多いのですが、中でもこれは極めつけ。シリーズ化されていますが、どれもマニアックで濃い曲のオンパレード。シングルサイズの比較的短いファンキー・ソウルが多く、怪しげな…

「そもそもジェームス・ブラウンとJ.B.'sって何が違うのよ」とか、「Pass The Peas」と「Gimme Some More」とは、どう違うのよ、とか。そういう細かいことを論じてもしょうがないというくらいにワン&オンリーな存在が、JBファミリーのサウンドなわけで…

言わずと知れたヒップホップの定番ですが、Tommy Boyレーベルの20周年記念盤として再発された2枚組のデラックス版CDをご存知でしょうか?そのボーナスディスクの2枚目が、めちゃめちゃ最高なのです。当時の12インチシングルのB面の曲などを集めたも…

クインシー・ジョーンズがプロデュースしたルーファス&チャカ・カーンの傑作。時期的にもマイケル・ジャクソンの「オフ・ザ・ウォール」と同じというわけで、もちろんサウンドも似ています。というかマイケルの方でも、ルーファスのメンバーが参加している…

役者が揃った3枚目。どうでもいいけど、このジャケットが好きです。でも、たぶん何も考えてないやっつけ仕事なデザインだと思いますが。でもこれって、とてもMG's的な資質を見事に表現しているような。つまり変に考えすぎない、ある程度やっつけ的なセッ…

年代表記がないんですが、おそらく70年代初頭のソウル・アルバム。マイナーものなので、レコードコレクターズのニューソウル特集でも完全に無視されてました。なんとなくジャケだけは知っていた一枚でしたが、CDショップをウロウロしていたら、再発され…

ジャクソン・ファイヴは持ってないけど、ジャクソン・シスターズなら持ってる・・・なんて人も、少なくとも日本にはいるのでは?というくらいの定番になった本作。実は76年発表といいながら、73年から74年に発表したシングルの寄せ集め盤。しかも結局…

メッセージではなく、マッサージ。ニューソウル・ムーヴメントが一段落した時期だったからこその洒落なのかもしれませんが、ソウルミュージックに本当に必要なのは、そんなマッサージ効果のように聴き手をリラックスさせてくれるような極上のグルーヴという…

時代が時代だけにディスコっぽいのはしょうがないとしても、やはりアレンジが適材適所というか、相当に考えられていますね。ストリングスに映画音楽的な、ブラスにビッグバンド的な、パーカッションにラテン的な、それぞれの素養を忍ばせつつも、最終的に通…

レア・グルーヴ全盛期の90年代初頭、「LUV N' HAIGHT」というスライの曲名と同じ名前の再発レーベルがありまして、そこから出ていたジャズ・ファンク系のオムニバス・シリーズが好きでよく買っていました。そこで発見したアーティストの1人が、キーボーデ…

個人的にレア・グルーヴ系にハマっていた90年代初頭に出会ったアルバム群の中でも、特に思い入れがある1枚。ロイ・エアーズのバンド・ギタリスト、ジェームス・メイソンの(おそらく)唯一のソロ・アルバム。ギターはそれほどフィーチャーされておらず、…

70年代フィラデルフィア・ソウルを代表する名盤。。シンプリー・レッドのカヴァーでも有名な「If You Don't Know Me By Now」のようなバラードが、なんと全曲も。ボーカル・グループ数あれど、全曲バラードってのもどうかと思いきや、これがもう最高なんで…