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ダン・ヒックスという名前の響き。チョビヒゲのポーカー・フェイス。脱力しっぱなしのテキトーなジャケ・イラスト。そして何よりも、その音楽。そのすべてが素晴らしいのが、この「It Happened One Bite」('78)というアルバム。ホット・リックス時代から、こ…

これはUK版ジョニ・ミッチェルの「ブルー」か。はたまた女性版ニック・ドレイクか。たった2枚のアルバムを残して、忽然とシーンから消えてしまった幻のシンガー・ソングライター、シェラ・マクドナルド(Shelagh McDonald)のセカンド('71)です。なかなかエ…

ニック・ドレイクの音楽とじっくり向き合うのは夜、それも真夜中ということが多いわけなんですが、「ブライター・レイター」('70)あたりを聴いていると、彼は別に人を落ち込ませるような暗い歌ばかりを歌っていたわけでもないということがわかってきます。こ…

なんかミュージシャンよりも会計事務のお仕事が似合いそうな地味なルックスのレスリー・ダンカンですが、なかなかに素敵な笑顔の持ち主ですね。シンガー・ソングライターだというのに、アクやクセのまったくない女性。なのに徹底的に普通のポップスであるこ…

馬の骨(堀込泰行/キリンジ)によるロバート・レスター・フォルサムのカヴァー「My Stove's On Fire」がなかなか素敵なんですが、その後、本家のヴァージョンの方を聴き直したら、随分地味な印象。でも、さりげなく「いい曲」なんですよね。決して名曲ではな…

ハワイのコンテンポラリー・ポップ・ミュージックというのは、音楽に妙な野心とか強欲さのようなものが感じられない気がします。地元のクラブやバーで人気のミュージシャンが記念にそっとアルバムを出して、まぁ後はそれっきり、また普段の生活に戻る、みた…

ボクにとってドリカムといえばコレです(笑)検索してきた人ゴメン。というわけでジュディ・シルの幻のサード・アルバム。1974年ごろのレコーディングらしいです。まるで大切に送られてきたプレゼントのように凝った紙パッケージに分厚いブックレット。…

UKスワンプの名盤として名高いアンドウェラの「People's People」('71)は地味ながらも大好きなアルバムですが、そのリーダーの幻のファースト・ソロ・アルバムが、この「Songs Of David Lewis」('70)です。何が幻なのかというと、プレス枚数が50枚だった…

Michael Mcgearと聞いても、ほとんどの人が「誰?」ってなると思いますが、ポール・マッカートニーの実の弟と聞いたらチョットびっくりかも知れませんね。詞の朗読と音楽を組み合わせたアート集団「スキャッフォルド」や「グリムス」のメンバーでもあった彼…

いつでも買えるようなアルバムって、逆に後まわしにして、結局なかなか買えずじまいってことありませんか?たとえばビリー・ジョエルの「ストレンジャー」('77)とか。まぁ40代ぐらいの音楽リスナーには基本中の基本なのかもしれませんが、30代ぐらいだと…

冬になると思い出すレコードって、どうしてみんな寂しげな表情をしてるんでしょう。サイモン&ガーファンクルの「ブック・エンド」、ベン・ワットの「ノース・マリン・ドライブ」、そしてトニー・コジネクの「バッド・ガール・ソングス」('70)もそう。 ジェ…

寒いです。毎日。冬だからとはいえ、こうも寒いと、いつもお世話になってる電気ヒーターはもちろん、灯油ストーブですら部屋があったまらないです。まぁ、築ウン十年のオンボロ一軒屋なので、すきま風バリバリなわけでして、夏は涼しくていいんですが、冬が…

たまたまこの前、自分の中学の頃の卒業文集を読んでたら、自己紹介文のところで「好きなアーティストはフランク・ザッパ、スティーリー・ダン、ジェネシス、XTC」と書いてありました。イヤなガキだね(笑)というか、今と変わんないけどね。まぁ、それは…

イントロの歌い出し、たった20秒だけで恋してしまった曲。それがアル・クーパーの「New Youk City(You're A Woman)」('71)のタイトル曲です。しかしこれを「紐育市(お前は女さ)」と訳す邦題のセンスもスゴイですよね。「紐育市」って、なんなんでしょう…

何となく最近の日記は「顔ジャケ」が続いているんですが、「顔ジャケ」というと連想するのがコレ。ディノ・ヴァレンテの唯一のソロ・アルバム(1968年)です。ちょっと地味ですかね。でも、この写真の色合いといい、実に素敵じゃないですか。あえてアー…

どの曲2〜3分であっという間に終わってしまうのに、単純にポップ・ソングとはいえないような重厚な響きがあるのが、いかにもこの人らしい。クセのある声を、カラフルなオーケストレーションが包み込み、メロディはロックン・ロールをさらに遡って、古くは…

女性のロック歌手が歌うバラードみたいなものが苦手だったりするんですが、どういうわけかカーラ・ボノフという人だけは、こう胃にもたれないというかサラっと聴けてしまうんですね。何かソングライターとしてずば抜けた個性がある人は思えないし、まぁ「普…

「秋の夜長のシンガー・ソングライター」という感じで、ポール・パリッシュ(Paul Parrish)の「Songs」('71)というアルバムでも取り上げましょう。こんなの知らないよという人がいても当然ですよね。たしかCD化されてないような気がしますし(されてたら…

ジョン・サイモンというと、反射的にジョン・セバスチャンとピーター・ゴールウェイを思い出しちゃうボクですが、単にメガネをかけて人柄が良さそうなアメリカ東海岸のアーティストという感じが、そう思わせるのでしょうか。ただジョン・サイモンは、プロデ…