この時期になると、やっぱり街中にクリスマス・ソングが溢れますな。そんなクリスマスの名曲を紹介していこうかな。まずトップ・バッターは有名なポール・マッカートニーの「ワンダフル・Xマスタイム」。1979年に作られた曲みたいだけど、ちょっとシンセ・ベースがブヨブヨ鳴ったり、ボワンというキーボードの音が、今聴くと古いヴィンテージ・シンセ特有の太い音がして、かえって新鮮。まぁ、軽くテクノ入っているわけ。でもリズムはスウィング・ジャズみたいだし、お約束の鈴の音もあるし、新しさと懐かしさが同居した不思議な曲。途中で出てくる変な音のギター・ソロとかも、すごく面白い。この後にヒットした「カミング・アップ」も、今聴くと相当面白いテクノ・ポップな曲だけど、このクリスマス・ソングも相当ユニークな音をしていると思う。
親友でありライバルでもあるジョン・レノンの「ハッピー・クリスマス(戦争は終わった)」が、スケールの大きな曲でメッセージも重いのに、ポールは逆に軽さで勝負した感がある。でも、さすがはメロディー・メイカー、ポールだけあって、毎年流れている曲にもかかわらず、全然飽きがこない。楽しいクリスマス・パーティーに聴いたら楽しくなるだろうし、切ない一人ぼっちのクリスマスの日に聴いても、やさしく癒してくれるような、そんな独特のムードは、まさしく唯一無比。クリスマスがキライな人だって、この曲を聴いたら誰でも子供の頃にクリスマス・プレゼントを待ちわびていたようなワクワクした気分に戻れるんじゃないかな。というか、この曲キライな人っているの?ってなぐらいの名曲。mas