そろそろ今年も残すところあとわずかになってまいりました。というわけで、今年聴いた新譜の中から素晴らしいと思ったアルバムを紹介しようと思ってます。・・・が、実は、あんまり新譜を数多く聴いていないのでエラそうに選ぶほどでもないのですけど。これでも学生時代は、いろいろ音楽雑誌をチェックしたり、新しいアーティストを次から次へと聴いたりしたりしてたんですが、もう気力も体力も財力も(笑)年々減ってきました。もう普段は古いアメリカのミュージカルとか、そういうのばっかり聴いてます。
とはいっても音楽への情熱が失われたというわけではありません。でも自分から何かを必死になって見つけるというよりも、何かこう「素敵な音楽」というのは、こちらから探さなくても、向こうから自然にやってくるのではないかと、今はそんな風に思ってます。昔は「音楽こそが自分のすべて」とか、そういう風に音楽好きの自分を奮い立たせていたりもしたのですが、音楽は、あくまで音楽でしかないのだし、人が生きていれば人なんだし。
まあ何を書いてるのかわからなくなってきましたが、正直眠いんです(笑)というわけで、そんな眠いボンヤリした今の気分にもピッタリな素敵なアルバムを紹介しましょう。西森千明(Chiaki Nisimori)の「fragment」('04)です。ご存知ない方も多いかと思いますが、大丈夫です、ボクも知りませんでした。なんでも奈良出身の女性シンガー・ソングライターらしいのですが、この8曲入りのミニ・アルバム、たまたまHMVのインディーズ・コーナーの試聴盤で耳にしたのです。そして聴き初めて30秒もしないうちに購入を決意しました。ピアノ一本でボソボソと英語のオリジナル曲を歌っているというだけなのですが、こんな簡素で地味なアルバムでも、しっかりとボクの心を捕えてしまいました。
よく、ボクは夢の中で曲を作っているときがあって、それは素晴らしい音楽だったりもするんですが、起きると忘れちゃうんですよ。もったいない。でも、その夢の中で鳴ってる音楽ってのが、なんかこの西森千明さんのような音楽だった気もするんです。初めて聴いた時から、初めて聴いたような気がしない。不思議なデジャヴ感覚がありました。東京でライブをやるのかどうかよくわからないのですが、ライブがあったら是非足を運んでみようと思ってます。