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これまた懐かしの80年代モノ(1987年作品)。昔はこういうアニメ音楽とも違う「コミック本のイメージ音楽」みたいなLPが結構ありました(今でもあるのかな)。少女マンガにはまったく疎いので、この「わかつきめぐみ」というマンガ家は当時から知らなかったのですが、プロデューサーが鈴木慶一、そしてムーンライダーズ・ファミリー総出演アルバムということで、確かこれ、ボクは高校生の時に買いました。帯に「参加・陽気な若き宝船の乗客たち」と書かれていますが、つまりマンガのイメージLPというのを利用した「水族館」と「メトロトロン」を繋ぐニッチなオムニバスだったわけですね、今にして思えば。
オープニングの「So What?」は岡田徹のアイドル調エレ・ポップ。アレンジは安部隆雄。歌ってるのは後にプラチナKIT(好きでした)を結成する本間哲子。ナーヴ・カッツェの飯村直子のギターもカッコいいです。コーラスに野宮真貴も参加。福原まリ作曲・編曲の「異性物接近」は、いかにもリアル・フィッシュ〜Shi-Shonen風味の凝ったインストで、完成度はピカイチ。鈴木さえ子の当時のソロ作品にも通じるサウンドです。「ハハ・ハ・カナシ」は作詞が元シネマ〜タイツの一色進、作曲が戸川純&ヤプーズの泉水敏郎、アレンジが元ジューシーフルーツのベース、沖山「箱庭」優司、歌が「MARIKO with CUTE」(好きでした)の若林マリコです。「だって気にいんないんだもん」はDARIEこと浜田理恵と鈴木博文による懲りまくったアレンジが圧巻ですが、「ドレミ合唱団」の北田かおるの個性的な声も面白い。「ぱすてると〜ん通信」はかしぶち哲郎によるヨーロピアン風味のインスト。
B面に移って「梅ブラザーズのテーマ」はミオ・フーのヴァイオリン奏者、美尾洋乃が作曲・編曲のインスト。もろ「水族館」な音で大好きな曲。「あの日のphotograph」は元シネマの松尾清憲が作曲した曲を直枝政太郎(後のカーネーション)が歌ってます。今となっては信じられないキャスティングですね。その直枝氏が当時組んでいた政風会によるインストが「WAKE UP!」。変態オペラ調の「米犬ワルツ」は「おしゃれテレビ」の野見祐ニが作曲・編曲。ボクは「子猫物語」や「オネアミスの翼」のサントラで知った人。ラストはライダーズの「だるい人」調のファミリー総出演による大ハッピーな宴会ソング「宝船船上大宴会」で当然作曲は鈴木慶一、編曲が売れっ子ベーシストの渡辺等です。声当てクイズみたいな語りソングですが、一瞬出てくるザバダックの上田洋子の声がキュートだったなぁ。
と、わからない人には暗号だらけの紹介文になっちゃいましたが、最後に一言。オークションでプレミアつけるのはやめましょう。Amazonにまだ在庫あったぞ〜(笑)