突然ですが・・・というか、今までも何度も言っていたことなんですが、ボクは小学校の頃、チューリップが大好きでした。レコードも80年代半ばぐらいまでのなら、今でも全部持ってます。実は紙ジャケでもチューリップの作品が一気に出たりなんかしてるんですが、これを「全部大人買い」しようかどうしようか迷ってるくらいに好きだったりします。財津和夫という人は、ニュー・ミュージックなんて言葉で軽く片付けられてしまうのがもったいないほど才能あるメロディー・メイカーだと思うのですが、日本のロックの話になると、ヘタに売れてしまったようなチューリップのような存在が逆に無視され評価されないんですよね。悲しい事に。

それはそうと、彼らのアルバムを聴こうと思ったら、ハードオフのジャンクLPコーナーに行くのがベストですね。500円も出せば10枚以上は買えるんじゃないかしら。もっともそんなことしても財津さんのフトコロには一銭のお金も入らないんですけどね。やっぱりここはちゃんとCDで買いましょうよ、なんてね。

オススメアルバムをいくつか紹介。何となく素朴なポップ風味が味なデビュー盤「魔法の黄色い靴」('72)、パワー・ポップみたいで今聴いても最高な「TAKE OFF(離陸)」(74)、バラエティに富んで、独特のユーモア感覚溢れる「日本」('75)、なんと全曲ビートルズのカバーという「All Because Of You Guys」('76)、メロディーの良さなら「The Love Map Shop」('81)や「2222年ピクニック」('81)のような80年代のアルバムもいいですね。しかし、こんな話、誰も知りたくない?

当時2枚組で発表された「Someday Somewhere」('79)(写真)をただいま聴いてますが、いや、これもいいんですよねぇ。何ともスケールのデカい「8億光年の彼方へ」や「ムトウス」なんて、どうしたらこんな曲が書けるのかってくらい素晴らしいです。もう1人のソングライター、姫野達也が作曲して歌う「哀別の日」や「刹那居季節」も、もうメロディの素晴らしさに涙、涙です。

ちなみにアナログ盤のレーベルを見ると「Morning Side」「Noon Side」「Twilight-time Side」「Night Side」となっていて、それぞれの時間帯にあわせた時計の絵柄が描かれていますが、もしやこれって「ウイングスUSAライブ」('76)のスピード・メーター・レーベルのパクリ?やっぱりポール好きなのね。そういや、このアルバムの「I Love You」という曲が「I Will」ソックリなのも、「2枚組=ホワイト・アルバム」を意識したとか?いや、深いなぁチューリップは(笑)