前回に続いて、今回も我が家のお宝自慢です。今回はビートルズの日本で一番最初に出たLP「ザ・ビートルズ!」です。今から20年ぐらい前に、たったの2000円ぐらいでレコ屋に置いてあったのですが、状態は新品同様だし、レコ屋のオヤジ、何も知らなかったのか、まったく持って幸運としかいいようがないです(地方の、どうでもいいような小さな中古レコード屋でしたからね)。思わず同時に売ってあった「VOL・2」とまとめて購入しちゃいました。

東芝EMIではなく東芝音楽工業株式会社となっていて、今は無きオデオン・レーベルから出ています。当然「赤盤」。レコード・マニアの方ならご存知の有名な話ですが、70年代初頭ぐらいまで、東芝という会社は、初回プレス分のレコードを赤いカラー・ヴィニールで発売していたんですね。これに何の意味があったのか、よくわかんないんですが(笑)おかげで後年、レコード盤が「赤」か「黒」でプレミアに差がついてしまうということになってしまったわけです。

当時の雰囲気を感じてもらうために、あえて帯付で写真を掲載しましたが、おがけでジョンの写真が隠れてしまいましたね(ジョン、ごめん)。しかし、当時の値段を見ると「1500円」になっていて、それなりに安いように感じますが、60年代初頭の1500円って、結構高いじゃないでしょうかね。この頃のティーン・エイジャーは、なかなかLPなんて買えず、もっぱらシングル中心でした。その結果アーティスト達はアルバムよりもシングルの方に力を入れていて、だからこそ素晴らしいシングル曲をみんなが連発していたともいえるわけです。

そうそう、当然ながら、この頃のビートルズってそれぞれ各国で独自のジャケットと選曲がなされたLPが出ていたわけですが、この日本編集の「ビートルズ!」は、なかなかにポップな流れなんですよ。いきなりA面かなら「抱きしめたい」「シー・ラブズ・ユー」「フロム・ミー・トゥ・ユー」「ツイスト&シャウト」ですからね。B面頭が「プリーズ・プリーズ・ミー」ってのもかっこいいです。

裏ジャケが、この時代らしく日本語解説になっていて、アメリカ全土を襲ったビートルズ旋風と誕生秘話が、意外にもしっかりと書かれております。しかし、ビートルズ・フリークのことを「ビートルズ気違い」って何度も書いているのはマズイと思うぞ(笑)

この日記のために、初めて針を下ろしましたが、結構迫力ある音で、思わず大興奮。モノと擬似ステレオの中間みたいな音ではあるんですが、その後の日本のGS連中は、絶対に、この盤に影響受けていたハズ。つまり、この盤は、同時に日本のロックのスタートを象徴するレコードでもあるのです。