「未来の音楽」というと電子音がピコピコと・・・というイメージが普通ではありますが、果たして本当にそうなのでしょうか。ボクは、あんまり今と変わらないんじゃないかなぁと思いますね。絶対にアコースティック・ギターやピアノを使った音楽って、これから100年たってもなくなることはないと思います。家具には絶対「木」の温もりが必要なように、音にも絶対に、そういう「木の楽器」ならではの温もりが常に必要とされるはずなんです。


ポップスの世界でいえば、80年代はデジタルの時代だとしたら、90年代はデジタルとアナログの融合の時代。じゃぁ今は?というと、もうやりたいことをやりたいようにやる時代。アコースティックな音楽をやってるからといって、別にそれが後ろ向きで「古い」というわけじゃない。だって今や、ジャック・ジョンソンノラ・ジョーンズが普通にポップスターになれる時代なんでしょ?


ボクは、今いいと思う音楽だけじゃなく、できれば10年後も20年後も「いい」と思う音楽に出会いたいです。たとえば、このマーク・ヘンリーの「Riversong」('76)。優しい歌声にアコースティック・ギター。時折コンガや女性コーラスが入るシンプルなミネソタ州出身のSSW・・・という情報しか知らないんだけど・・・いや、でも多分ボクは30年後にコレを聴いても、同じように「いいなぁ」と思うはず。シンプルで人間味のある音楽って、やっぱり強い。