英国きっての名フィドル・プレイヤー、バリー・ドランスフィールドと、その兄ロビンによるドランスフィールド名義によるアルバム('76)が紙ジャケでCD化されました。ジャケだけ見るとコテコテのトラッド・アルバムみたいですが、意外にもリンディスファーンに通じる屈託のないフォーク・ロック・サウンド


過剰なポップセンスを期待すると、あまりに引っ掛かりのない感じで聴き流してしまいそうですが、さすがにトラッドを通過した実力派だけにバンド・アンサンブルにも「いぶし銀」のような魅力があり、聴けば聴くほど愛しくなってくる不思議なアルバムです。


今回の紙ジャケCDにはジョン・ピール・セッションの未発表曲がボーナスで入っているのですが、これが音質も内容も素晴らしいので更にビックリしました。もう少しバンドのデビューが早ければパンクの波にも消されることなくフェアポートやスティーライ並の知名度があったかもしれませんね。