Gillian McPhersonなる女性がどのような経歴の持ち主なのか知る由もないんですが、わりと英国フォーク好きの間では人気の高い1枚('71)。純粋なフォークというよりフォークよりのポップスではありますが、アレンジやアルバム全体を包み込む雰囲気が、たまらなく上品できめ細かい。


マーク=アーモンド一派が演奏を務め、ストリングスがニック・ドレイクでもお馴染みのロバード・カービー、おまけにプロデュースがダニー・トンプソンと、かなり役者はそろっています。以前紹介した男性SSWのロジャー・モリスと合わせ鏡のよう。


正直ボーカルは素人臭くて危なっかしいんですが、何度も聴いていると、それもまた好ましく思えてきました。すべての曲を彼女が手がけていますが、ソングライターとしてはフォーキーな中にもちょっぴりジャジーなセンスが出色。どちらかというと冬ではなく春から夏にかけて涼しく聴きたいアルバムかも。