先に紹介したLadies WCと同じレーベルで68年に発表された、これまた南米はベネズエラのガレージ・バンド。オリジナル曲を作るまでの余裕はなかったらしく、ジミヘン、クリーム、その他R&Bクラシックスやベタなブルースのカヴァーまで取り上げています。


しかし、どうして南米ガレージは、こうも熱いんでしょうか。演奏も歌も、どう考えても1発録音。だからこそ、表現に一点の迷いもない。テクニック的にはヘタクソでヨレヨレでも、ある種の清々しささえ感じるロック魂。メンバーは17歳から18歳ぐらいのティーンエイジャーだったそうな。


ファズギターの音色にも独特のものがあって、ロック辺境の地ならではの「強引な解釈」っぷりは、日本の一部のGSにも通じるものがあります。ムチャクチャなドラムソロと、歪み過ぎたギターがエレクトロな感じすら漂う6曲あたりは特に最高。ジャケもいいですね。