フィラデルフィアはシグマスタジオで録音されながらも当時お蔵入りになってしまったのが、このSusan Christieのアルバム('69)。極少数のテスト盤LPは当時出回っていたそうですが。いわゆる典型的USフォーキーなフィーメール物で、サイケでありながらちょっとファンキーな要素も。


マーゴ・ガーヤンジャニス・ジョップリンの中間といわれても、何のことやらですが、別に奇をてらった音でもなく、いかにも古臭い平凡なフォーク・ロックみたいな曲も。しかしタイトル曲のファンキーなりズムや、9分にも及ぶ語り入りの奇妙な曲など、今の時代の耳にも引っ掛かる妙な要素はチラホラ。


ソフトロックファンにはおなじみのウェンディー&ボニーのウェンディが推薦文を書いていたりしますが、どういうつながりだったのかを想像してしまいますね。ラストの「No One Can Hear You Cry」は、ちょっとバカラックの「The Look Of Love」を思わせる名曲。