ヴァシュティ・バニヤン(vashti Bunyan)の60年代の曲を集めた素晴らしい編集盤(2CD)です。一般的に「ポップ・シンガー時代」と言われたりしますが、このDisc2に12曲も収められた64年の本人の弾き語り演奏を聴いて驚愕。 結局フォークというか、本人、何にも変わってない・・・。


つまり64年のこのテープから、あの名盤「Just Another Diamiond Day」('70)、そして復活盤、さらには、もはや伝説を目の当たりにしたような奇跡の来日公演にいたるまで、ヴァシュティの唯一無比の個性は、時代に流されることなく常に一貫しているということを再確認した次第。


Disc1のポップな楽曲も、ヴァシュティの歌声ひとつで、妙に地味な印象ですが、それが逆にいいんですね。いままで数枚の編集盤にバラバラに収められたこれらの貴重なシングル盤やデモ曲が一気に聴けるなんて夢のよう。さらにブックレットに収められた若き日の本人写真のキュートさといったら、もう!