いくらAmon Duul分裂したからって、Amon Duul 2(セカンド)ってバンド名はないんじゃない?とツッコミを入れたくもなりますが、そのセカンドの方のサード・アルバム('71)がこれ(ややこしい)。CDは一枚だけどアナログ盤は2枚組で、後半はインプロというのも時代ですね。メロトロンやアコースティックギターの使い方も独特。


作曲されたA面B面は、複雑な曲調が目まぐるしくコロコロと変わるメドレー調で構成されています。演奏がドタバタしているのが、逆にいい味を出してるような。このヘヴィーでメタリック(ヘビメタじゃないよ)な感触は70年代ジャーマン・ロックならでは。マイナー・コードとディミニッシュが多用された曲調も、どことなく哀愁が。


アナログC面は18分にも及ぶ静寂感に包まれたエコーとディレイによる無調のインプロ。これがまるでジャケのイメージそのまんま。悪夢のフラッシュバックの如し。更にD面はすべてを悟りきったようなシンプルな1コードの倦怠感溢れるミディアム・テンポのインプロ。こういうアングラな音にズッポリとハマってたボクの10代の青春。いや〜暗いな、やっぱ(笑)