トレヴァー・ルーカスとサンディ・デニー夫妻が「フォザリンゲイも解散したことだし、フェアポート・コンヴェンションとか、その辺のメンバー誘ってロックン・ロールのセッション・アルバム作ってみるか」みたいな勢いで制作されたアルバム。バンド名がザ・バンチ(The Bunch)でタイトルが「ロック・オン」('72)。やっつけだなぁ。


英国フォークというと、何かロックが嫌いでフォークやってる人たちと誤解されがちですが、全然そんなことはなく、み〜んなロックン・ロール大好き人間なのですよ。バディ・ホリーの歌をノリノリで歌うサンディや、チャック・ベリーをルーズにカッコよく歌うアシュリー・ハッチングスなんて、もうホレボレ。


フェアポートというより、むしろブリンズレー・シュウォーツの隣に並べたいイナたいパブ・ロックみたいな風情も。ワイルドになりすぎず、どこか端正な佇まいを感じるプレイも英国ロックならでは。そのあたり評価が分かれそうな気がしますが、ボクは大好きなだぁ、コレ。レコード・プレーヤーを模した変形ジャケが紙ジャケで再現されているのも驚き。