New Musikの存在を知って夢中になった80年代末期の時点で、この3rdアルバムは既に廃盤で入手困難でした。発売から10年も経ってなかったというのに。CD化も、なぜかこの3rdだけは随分と後回しでしたし。ようやく都内某所のレコード屋でコレを見つけたときは嬉しかったものです。


トニー・マンスフィールドは、この3rdですべての楽器を完全にシンセの打ち込みオンリーに。フィルイン的に使われるシモンズのエレドラにやや時代を感じてしまうものの、イミュレイターを使った当時発売されたばかりのサンプリングの使い方など、今聴いても新鮮な、これまたテクノ・ポップの名盤。


従来のメロディアスなポップ路線に比べると、随分とミニマルでマニアックな印象ながら、やはりNew Musikらしい浮遊感あるれるシンセの音色の使い方は、他の誰にもマネできない個性的なもの。ちなみにPerfumeの「ファンデーション」という曲は、音色から曲調の何から何まで、この時期のNew Musikサウンドにソックリ!