先ほどテレビで坂本龍一が今の日本の音楽状況について「日本人相手に視野が閉じた音楽ばかり」みたいな発言をしておりましたが、そんな後にコレを聴いて「これって、どう考えても日本人しか楽しめないよなぁ」などと思ったり。日本人の一年って、こんなに忙しないのでしょうか。一年中お祭りしてるような国じゃないですか。


「カレンダー」のオリジナル盤LPは持ってなかったのでオリジナル78年ミックスを30周年記念盤CDで初めて聴いたんですが・・・最初は違和感がありました。とにかく音が徹底的にドライな感じ。このアルバムのノヴェルティ感が、さらに狂気を持って迫るほど。今風に言えば「ヤバイ」という感じが、この頃の大滝詠一でした。


ポップスとしての聴きやすさは81年ミックスですが、70年代ナイアガラ特有のゴチャゴチャ感が好きなボクとしては78年盤がとても新鮮。アメリカン・ポップスに影響受けながらも、結局は日本人相手に「閉じた」ドメスティック感を自虐的なまでに爆走させるに至ったヒネクレ博士の超アナーキーなポップス博覧会です。