コロムビアのベター・デイズは坂本龍一の「千のナイフ」に代表されるような、ニューウェイブフュージョンをリンクさせた、いかにも70年代後半から80年代初頭を感じさせる、優れた日本のレーベルでした。さらにShan-Shanというシリーズでは、LPサイズで45回転という変則的な作品をリリースし、当時ひそかな話題に。


Shan-Shanは、なんとルースターズまで出してますが、一番印象的だったのは、このマライアの最終作でしょうか。12インチの45回転なのに2枚組という特殊さが何ともゴージャスでしたが、CDだと小粒な印象になってしますね。エンジニアはオノ・セイゲン。45回転のせいか、アナログ盤は、とてもいい音がします。


テクニカルなフュージョン路線をすべて捨てて、テンションコードも何もないエスニックなドンドコビートと、やる気のゼロのボーカル(ボイス)が無機質なテクノ風味を感じさせ、なんだかスゴイことになってます。これを聴くと、ペヨトル工房の本とか読んでた暗い中学時代までフラッシュバックしてくるのは、困ったもんですが。