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マーク・ワーツはドイツに生まれ英国で活動した音楽プロデューサー。フィル・スペクターのようなオーケストラの大編成のアレンジを生かしたポップ・チューンながら、どこかジョー・ミーク的な実験的な音響処理もあって、なかなか個性的。この2枚組編集盤は、そんな彼の64年から72年頃までのキャリアを集大成したCD。
彼を知ったのは20年前。英国はBAM-CARUSOという再発レーベルが出していた「RUBBLE」というマイナーなサイケを集めた編集盤LP(シリーズ化されていた)に収められていた「(He's Our Dear Old)Weatherman」」という曲(このCDにも収録)でした。子供コーラスに謎の効果音。何もかも最高。
ちょうど80年代にXTCがデュークス・オブ・ストラトスフィアという変名サイケ・バンドで試みた万華鏡のようなポップスそのまんまの音がここに。ハイファイな音質などクソくらえとばかりに、音という音を詰め込むだけ詰め込んだ、これぞポップスの「詰め込み教育」美学のお手本です。