レゲエっぽい要素を取り入れたイギリスのニューウェイヴ系バンドは数あれど、骨の髄まで「ブリティッシュ・レゲエ」なのは、結局のところUB40ぐらいだったのでは。8人の不動のメンバーで、ポップヒットも放ちながら、一方では強烈な社会風刺による辛辣なメッセージも。


初期のアルバムは、実のところ本当に暗いサウンドで、おまけにダブなんかもディープにやっていたりするんで、後年の「好きにならずにいられない」みたいなプレスリーのカヴァーヒットでしったポップスファンは、ちょっと面食らうかもしれません。


失業手当申告書をジャケにしたシリアスなデビュー作「Signing Off」('80)や、より完成された2nd「Present Arms」('81)も捨てがたい。けど、このライブ盤は初期の集大成ともいうべき傑作。特に1曲目から2曲目のつなぎのカッコよさ!ライブなのにダブっぽいミックスも大胆不敵。