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かなりマイナーなグループではあるんで紹介はためらっていたものの、これはもうプログレッシヴ・チェンバー・ロックの大傑作!。マフィンズは、いわゆるカンタベリー系ジャズ・ロックに影響を受けたバンドのひとつとして結成されたアメリカのバンド。つまりお国柄ユーロ・ロックというジャンルでは登場しないのが何とも残念。
とにかくヘンリー・カウのフレッド・フリスが参加していることにもあきらかなように、全面これでもかというくらい複雑怪奇な変拍子と室内楽的アンサンブルが驚異です。いわゆるロック的なカタルシスを期待すると、まったくもって面食らうシゴキ系インストが大半なんですが、どの曲も聴くほどに身震いする完成度。
もともとはハットフィールド的ゆったりとしたジャズ・ロックなサウンドだった彼等も、どんどんスピード感と複雑度が増していき、行き着くところまでいってしまった、その最終作。つまりは、ここで「燃え尽きた」というわけです。もっともアメリカン・ロックらしからぬアメリカン・ロックの名作かもしれません。