時代が時代だけにディスコっぽいのはしょうがないとしても、やはりアレンジが適材適所というか、相当に考えられていますね。ストリングスに映画音楽的な、ブラスにビッグバンド的な、パーカッションにラテン的な、それぞれの素養を忍ばせつつも、最終的に通俗的なポップスに消化する様は、まさにクインシー・ジョーンズ


何だかんだと、このアルバムから「スリラー」あたりまでのマイケル・ジャクソンは無敵だったといわざるを得ません。こういうアルバムって、聴いたようなつもりになって、実はちゃんと聴かれていないアルバムだったりするもので、今一度「音楽的」に評価されてしかるべき名作だと念を押していきます。


完全ディスコ仕様と思わせておいて、ポール・マッカートニー作の「Girlfriend」やスティーヴィー・ワンダー作の「I Can't Help It」(名曲!)が、いい感じで変化球になっているのがいいですね。関係ないけど、タイトル曲のイントロは、どうしても「ヒゲのテーマ」(byドリフ)を思い出して、いつも笑っちゃうんですが。