このスクラフスのデビュー盤は、自主制作盤LPだったらしいのですが、パワーポップというジャンルの盛り上がりによって再発見され、今ではCDで気軽に聴けます。メンフィスのパワーポップというとビッグ・スターが有名ですが、この後輩たちは、時代も含めてちょっとパンクの影響もあるようですね。


スティーヴン・バーンズというボブ・ウェルチみたいな妖しいルックスの人がリーダーみたいですが、声はエリック・カルメンとちょっとヘタにしたような感じ。曲もラズベリーズみたいだし。大袈裟なバラードとかは一切やらず、どの曲も基本的には小気味のいいロックンロールなのが痛快。


2分前後の曲が次々と現れては消える感じが、アルバムタイトルのように、米国デビュー盤の頃のビートルズ風を狙ったのでしょうか。1発録音っぽいし。まぁ似たような曲ばかりなのはご愛嬌。その後、メジャーと契約して作られたアルバムは、98年までお蔵入ってのは、何だか悲しすぎます。