北欧の歌姫、なんていうとビョークみたいですが、もっと優しくてナチュラルな感じの歌声。ウィスパー系なんだけど凛とした意志の強さを感じさせる歌声。なぜか日本で1stの「Memories Of Color」('92)がバカ売れして、今でもバーゲン・コーナーにゴロゴロしていますが、真価は、今回紹介する、この2ndにあります。


前作にあったジャズっぽさやシンセの少々古臭い感じは後退して、もっとフォーキーでメロディアスな自然体mp彼女の音楽性が味わえます。それでいてちゃんと90年代を感じさせる音というか。というか今聴いても全然古くなってないです。音の定位が非常に繊細に作りこまれているよう。


3rd以降はちょっとダークになりすぎていますので、この2ndがすべてのバランスが整った90年代の女性SSWモノでも10本指に入る名作ではないでしょうか。ピンボケ具合がイイ感じのジャケ写真も好き。それにしても「Hopefully Yours」は、なんという名曲でしょうか。泣けます。何となく女性の方に聴いてもらいたい1枚。