ウイングスにおけるポールの相棒は、デニー・レインではなく、むしろピート・ハムの方がふさわしかったのでは?そうすれば、あの最悪の事態はまぬがれたかもしれない・・・と、まぁ歴史にもしはないんだけど、このバッドフィンガーのワーナー移籍第一弾アルバムをひさびさに聴いて、そんなことを想像してみたり。


アップル時代に比べてダメになったと評判のこのアルバムですが、どうしてどうして、ボクは昔から大好きなのです。やはりピートの書いた「I Miss You」「Song For A Lost Friend」「Lonely You」が地獄のような名曲で、まぁそれが聴きたいから、アルバム全体を流して聴いている、というのもあるけど。


ジョーイ・モーランドが書いたハードな曲が、ちょっと浮いてますが、プロデュースのクリス・トーマスの丁寧な仕事で、アルバム全体が聴きやすい音に仕上がっています。この時代の英国ロックらしい、地味ながらも末永く聴ける作品。表ジャケはともかく、裏ジャケの馬に乗るメンバー写真が何とも爽やかな感じで大好き。