後にビーチボーイズに加入するブルース・ジョンストンの最初のソロアルバム。ジャケとタイトルそのままに、見事にサーフィンなサウンドに仕上がっていますが、出来は抜群。ビーチボーイズでいうと「サーフィンUSA」の頃の作品ながら、アレンジを含めたサウンドの完成度において、こちらの方が一歩も二歩もリードしているかも。


女性コーラスにブルースの歌声をのせた「Down Under」のようなキャッチーなボーカル曲が特に印象的です。バンドサウンドにこだわって、コーラスは厚いけどサウンドがスカスカだったビーチボーイズが、ブルースのような「サウンドクリエイター」を必要とした経緯も、このアルバムから垣間見れたり。


シンプルなインスト曲でも演奏とアレンジの切れは最高。もしかしたらメンバーに大反対されたという「ペットサウンズ」も、ブルースは当時からちゃんと理解していたのではないでしょうか・・・と思わせる音楽性の高さは、さらに70年代に入って「ディズニー・ガールズ」のような曲で、さらに加速していくわけです。