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あんまりよく知りませんが、一部で「和製ソフトロックの隠れ名盤」といわれてるアルバム。時代的にも渋谷系がちょっと入っていて、リアルタイムの自分だったら、ちょっと勘弁的なオシャレな佇まいも、今となっては甘酸っぱい記憶だけが残っているのでしょうか。マジで今頃、渋谷系万歳とか、思っちゃうわけですよ。

さすがにストリングスを生でやるのは予算が足りなかったようですが、それでも７０年代万博サウンド（ステージ１０１とか）を思わせるゴージャスなアレンジを何とかプログラミングで再現しているあたり、微笑ましい限り。ボーカルの女性だけでは弱いと思ったのか、ハイ・ファイ・セットばりにコーラス・アレンジが凝っています。

曲は全編とにかくポップ。なんか６０年代のアメリカのソフト・ロック（向こうではサンシャイン・ポップとか言うらしい）とかって、陽気なサウンドと健全な佇まいの裏で、実はちょっと暗い影が漂ったりしているものですが、このスプリングスは「ただ好きだからソフト・ロックやってる」という趣味性のみで、良くも悪くも、ひたすら陽気なものです。