韓国のBalla Terraは、なかなかに地味でマイナーな英米フォークの良心的な再発CDを、ごっつい感じの紙ジャケで発売し続けてるマニアックなレーベルですが、これは、なかなか当たりもの。テキサス出身ながらフランス録音だそうで、なるほど、豪快さと繊細さが同居した感じの音に、まさにピッタリなシチュエーション。


ほとんどの曲がドラムレスのアコースティック・ギター2本という編成ながら、全体を包み込む雰囲気は、なぜだかモヤッとしていて、ちょっと幻想的。普通のアメリカンSSW的なカラっとした雰囲気とは違って、英国で言うとボーカルの声質も含めて、ジョン・マーティンを素朴にした感じでしょうか。で、その素朴さも魅力です。


素敵すぎるジャケと、女性1人男性2人という編成から「もしかしてjadeみたいな感じ!?」と期待したら、ちょっと違ってはいたんですが、それでもドリーミーで雰囲気抜群の名盤であることは確か。91年録音のCDラストボートラ曲(亡くなったDONに捧げる歌)が、まるで昔のまんま変わってないのも、何だか驚き。