タイはバンコクの「渋谷系大好き」なアーティストが揃った異色のレーベル「スモールルーム」の名企画盤。なんとフリッパーズ・ギターのファーストを曲順通りにまるごとカバーしたトリビュート・オムニバス・アルバム。題して「タイへ行くつもりじゃなかった」(笑)期待しすぎてコケるかなと思ったら、これがすごく良かった!


大体フリッパーズのカバーというと、「本家のセンスに負けてたまるか」と変に音響系に懲りまくるか、または「ヘタでもセンスが良ければいいでしょ」的ネオアコ系になると思うのですが、そのどちらでもなく、もうどの曲も真っ当にピースフルに、ポップなロックで勝負していて実に清々しいです。やぱりこうでなくちゃ。


それでいて「Exotic Lollipop」など、その名の通りエキゾチックなガムランになったりと、曲によっては結構笑えます。あぁ、これってelレーベルっぽいなぁ。タイのミュージシャンの志の高さを痛感。安易にJ−POPをボサノバでカバーすりゃオシャレと思ってるカフェ病な奴らに冷水を浴びせる問題作・・・になってほしいけど。