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そもそもイタリアのプログレというのは洗練とは程遠い野暮ったさのようなものに魅力を感じるか非かで、まるで評価が変わってしまうものですが、その究極がこのオザンナというバンド。ナポリの陽気に頭をヤラれたとしかいいようがない奇抜なメイクと衣装(しかも統一感ゼロ)もさることながら、その音楽がまた個性的なのです。
個性的といっても、本人たちはおそらくジェスロ・タルやキング・クリムゾンあたりに影響を受けたはずで、それらの要素が未整理のまま、とっ散らかっまま記録されたのが、このファーストあたり。よくもまぁ、ここまでいい加減でまとまりのないムチャクチャな曲を録音できたなぁ。何度聴いてもワケがわからない。それがいい。
何でもアーサー・ブラウンの前座もやったそうですが、さぞかしそのライブ会場は奇抜なコスプレ共演になったことでしょう。意味不明なステージ衣装ということではジェネシス時代のピーター・ゲイブリエルにも近いですが、実はオザンナの方が影響を与えたという説もあり、どう考えてもウソっぽいけど、笑えるので許しましょう。