フェラ・クティは、まるで今ならブログでも更新するような凄まじいペースでアルバムを発表し続けた人なので、どのアルバムがいいとか悪いとかじゃ、その音楽を語れるものでもないわけです。まぁ「生き方」そのものが音楽になっているという意味では、まさにこの人以上のミュージシャンは、なかなかいるものではありません。


アフリカのジェームス・ブラウン。もちろん最初の印象は、ボクもそんな感じでした。が、反復するリズムは、妙な粘り気があります。ホーン隊はファンキーというより、ベタっとした音色のまま、訥々とシンプルなフレーズを反復。ヘタに盛り上げようとしていない分、逆にジワジワと凄味が効いてくるような、この感じ。


このアルバムは、元クリームのドラマー、ジンジャー・ベイカーと共演したライブ盤で、音もいいし演奏も熱くて文句なし。特に「Let's Start」や「Ye Ye Smell」でのトニー・アレンとのツインドラム合戦は、最高に盛り上がります。最近リマスターされたCDは抜群に音がよく、まるで最先端のジャズの新譜でも聴いているかのよう。