単なるディスコというレベルを超えて、後のDJ/クラブカルチャーに多大な影響を及ぼしたといわれるラリー・レヴァンのDJプレイの真髄が味わえるニューヨークはパラダイス・ガレージの79年のライブ盤(CD2枚組)がコレ。単にレコードを流して、それがライブ?と侮ることなかれ。この臨場感、高揚感は、まさしくライブそのもの。


レヴァン絡みの編集盤といえばRHINOから出た「Jouney Into Paradise」(これも2枚組)も良いけど、よりゲイ・カルチャー的な生々しさが圧巻なんのは、こちらの方。4つ打ちビートは終始途切れるなく、曲と曲のつなぎの部分さえ、あるひとつの曲になってしまうような、まるで2時間の壮大なダンス組曲を聴いているかのよう。


加えて、全体を包み込むイコライジングの妙というか、スピーカーを通じてズシっとくる低音とサラウンド感覚がたまりません。「後のハウス/テクノの源流を作ったといわれる伝説のクラブ」というそれまでのレヴァンにまつわる定説を、まさに身体で体験できる正真正銘の「伝説の一夜」のドキュメントがコレ。