山下達郎がラジオでガーネット・ミムズの「クライ・ベイビー」などで知られるR&Bのプロデューサー、ジェリー・ラゴヴォイの特集をやったときは、さすがだぁと思いました。その名プロデューサーが70年代に絡んだ1枚が、このルー・コートニー。ACEのラゴヴォイ作品集のコンピCDでも、ラストを飾っていた人ですね。


リオン・ウェアあたりを彷彿とさせる、じわじわと盛り上がる16ビートなソウル「I Don't Need Nobody Else」がフリー・ソウルのコンピに収録されて有名ですが、しかし全曲を書いているコートニーの実力はなかなかのもので、他の曲も捨て曲がなく、「コンピに入っていた曲以外はイマイチ」というパターンではないのでご安心を。


さらに、もう1人、アレンジャーとして活躍しているレオン・ペンダーヴィスの存在も見逃せません。南佳孝の「セヴンス・アヴェニュー・サウス」や吉田美奈子の「ライトゥンアップ」(「頬に夜の灯」!)などで、日本でもお馴染みの方でしょうか。ストリングスやブラスなど、ゴージャスで完璧なアレンジに聴き惚れてしまいます。