勝手にレビュー#8〜真夜中に聴きたい音楽
風来坊さんのセレクト

1.Whispering Stars / 富樫雅彦
2.誰かが時を・・・Ⅰ / 高嶋みどり(演奏/山梨大学合唱団)
3.Watch Jetzt Auf! / 三輪眞弘
4.Caroline No / TICA
5.たんぽぽのお酒 / Wechsel Garland & World Standard
6.Here Before / Vashti Bunyan (写真)
7.Aire Fresco / Sami Abadi
8.白い部屋 / 藤原大輔 feat.POKOPEN
9.Fragile Fireworks / World's End Girlfriend
10.水晶の小さなロマンス / 吉松隆(演奏/門光子)
11.Heaven / Jimmy Scott
12.On My Mother’s Birthday / Robert Fripp

もはや、あらゆるジャンルを飛び越えて、ひたすら「純音楽」へ向っていくような風来坊さんのセレクト。どの曲も幻想的で美しい音がキラキラしてますね。

(1)は尊敬するジャズ・ドラマーの独演。スティックさばきがひたすら繊細。ウットリします。(2)は静かな合奏団ものですが、声で鳥の鳴き声を表現し現代音楽風。(3)は静かなエレクトロ音に日本語のナレーションが重なり、ちょっとドキっとしますが、これも静かで美しい曲。(4)はおなじみのカヴァー曲。(5)はエブリシング・プレイの「ポッシュ」の頃と何にも変わらない世界に感激しました。そのまま伝説の英国フォーク・シンガーの復活盤(6)へとサラっとつながる構成は見事。(7)は洞窟の中で子供達がオモチャで遊んでいるようなノスタルジックなサウンド。(8)も最近の音響派らしい音ですが、この緊張感たるや、ほとんどホラー級(ホメ言葉)(9)も同様。こちらはチラっと登場するサンプリング・ドラムが、とんでもないことに(笑)ピアノが美しい(9)、トーキング・ヘッズのスピリチュアルなカヴァー(11)。そしてフリップ大先生の(12)と続くと、まるで幽体離脱していくような感覚です。真夜中のBGMというより、説明不能な夢を具体化したような野心に溢れた素晴らしいセレクトでした。風来坊さんの解説はこちら