2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧
小川美潮のソニー3部作「4to3」('91)、「ウレシイノモト」('92)、「檸檬の月」('92)は、もうどれをとっても素晴らしいんですが、今回は「檸檬の月」(写真)を。なんといっても全面的にサポートしている板倉文率いるキリングタイムの連中の演奏が最高で、和…
寒いんで、夏っぽい1枚を。坂本龍一&カクトウギ・セッションの「サマー・ナーヴス」('79)です。以前、YMO関係のアルバムをドカっとまとめてレビューした頃、これだけ取り上げるの忘れてました。要するにテクノっぽくないフュージョンなわけでして。でも…
ボクが曲を作るときに、それが洋楽的になってしまうのは、音楽を好きになるきっかけが洋楽のロックやポップスだったということに尽きます。それでもどこか自分の音楽が借り物じゃないかと言う不安がいつもつきまとうのも事実。日本語でうたえば、それで日本…
「この作品はNYを拠点にレコーディングしております。2001年9月11日以降の情勢を深く鑑み、制作内容に対しても配慮しました。」買った時は気がつかなかったんですが、この小沢健二の「Eclectic」(2002)のCDのブックレットの下のほうに小さく、こ…
遠藤賢司という人のアルバムには、あれはいいけどこれはダメみたいなのが、ほとんどない。これだけ活動歴が長いのに駄作がないというのは、ほとんど奇跡としかいいようがないです。頑固一徹な人のように見えて、意外と時代に色目を使っちゃうようなお茶目な…
プラチナKITは、テント・レーベルのオーディションから、その後ムーンライダーズのコーラスなどに参加したテッチーこと本間哲子と、水族館レコードあたりでもチラチラ名前を見かけたポータブル・ロック最初期の結成者、金津ヒロシによるユニットです。1…
バブルというのは恐ろしいもので、このシネマの「モーション・ピクチャー」('81)というアルバムも、80年代の終わりぐらいのアナログ盤相場価格は一万円ぐらいだったという、いくらなんでも法外な値段でしたっけ。が、それでも「欲しい」と思わせるぐらいの…
メトロトロン・レコーズからデビュー・アルバムを発表した時点で、どうしてもムーンライダーズの弟分という印象があったのがカーネーションとグランドファーザーズでした。どちらのファーストも発売後、すぐ買った憶えがありますが、双方ともライダーズが素…
「ほうろう」('75)って、ティン・パン・アレイの最高傑作であって、小坂忠の最高傑作ではないとボクは思うのです。というか、それほど、あの「ほうろう」のバックの演奏は単なる歌の伴奏を超えてしまった凄まじいテンションだったというわけです。もちろん、…
誤解を恐れずに言うなら「和製ライ・クーダー」かな。久保田麻琴と夕焼け楽団の「ハワイ・チャンプルー」(1975)です。ライ・クーダーもハワイ音楽や沖縄音楽みたいなことをやったりしてましたが、いやいや、この分野にかけては久保田&細野コンビの方がはる…
誤解を恐れずに言うなら「和製リトル・フィート」かな。久保田麻琴と夕焼け楽団の「ディキシー・フィーバー」(1977)です。個人的には、前作「ハワイ・チャンプルー」(1976)のトロピカル路線の方がより好きだったりしますが、ストレートでナチュラルなロック…
1987年に出た邦楽アルバムの中で、ピチカート・ファイヴと並んで、もうひとつ印象深いのがあがた森魚の「バンドネオンの豹(ジャガー)」でした。まるで接点がないような両者ですが、「バンドネオン〜」には高浪敬太郎がアレンジで参加されていたりする…
聴く度に、なんとなく春の訪れを感じさせてくれる実にさわやかなピチカート・ファイヴのファースト「カップルズ」(1987)です。このアルバムに関しては、いろんなところでソフト・ロックがどうしたとかA&Mとかロジャー・ニコルスとか語られてるので、あえ…
井上陽水などでもおなじみの星勝をアレンジャーに迎えて制作したRCサクセションのサード・アルバムが、この「シングル・マン」('76)。アコギ&アコベの音が目立っていたパンク・フォークみたいな前2作にくらべると、音はすっきりと整理されたような印象も与…
URCからフォーク・シンガー然として「教訓」などをヒットさせた彼も、実はデビュー前はグループ・サウンズのボーカルなんかもやっていたというロックな人。そうした資質が徐々に現れ出したのが鈴木茂とハックル・バックをバックにしたベルウッド移籍第1…