new wave(japan)

当時のYMOやムーンライダーズやマライアのメンバーが作曲や演奏やアレンジに一挙に参加したピエール・バルーの1982年のアルバム。アレンジは清水信之や清水靖晃や鈴木慶一などで、歌詞カードに載せられた演奏メンバークレジットを見ながら聴くと更に楽しいで…

なぞなぞ商会は79年に結成された名古屋のバンド。日本のフランク・ザッパと呼ばれるコミカルな持ち味でカルトな人気があります。後期の葡萄畑にも通じるジャンルを超えたモダン・ポップの香りもあるし、MEN'S 5 のようなノヴェルティっぽい冗談音楽の要素も…

D-DAYについては、以前「All Leaves」というベスト盤CDを取り上げているのですが、06年に発表された未発表音源を含む2枚組CDは、更に素晴らしいファンお宝の永久保存盤。初期の暗いニューウェイヴから、後期のアイドルみたいなポップスまで、インディーなが…

発売当時は相当ガッカリした記憶があるんですが、今聴くと、そんなに悪くないというか、純粋に「完成度」ということなら、これがバンド・サウンドのの最終地点だったのかも。サウンド的には完全に洋楽で、タイトル曲などトニー・マンスフィールドのNew Musik…

81年に発表された過激なオルタナ・パンクの大傑作アルバム「死ぬほど踊り続けて」を先に聴いた人には、幾分ポップすぎて物足りなかったらしい吉野大作&プロスティテュートの2nd。70年代から活動していて、アルバム数も多いのですが、知れば知るほど、…

ネオGSと聴いて思い出すのが、このオムニバス盤。ちょうど「AVガーデン」という細野晴臣、サエキけんぞう両氏がやっていた80年代深夜テレビ番組で、ファントム・ギフトの宣伝CMがリピートしていたことで、そういうムーブメントがあるんだということ…

同時期のタンジェリン・ドリームを思わせる幽玄なシンセインストのオープニングから一転、拍子抜けするようなサンパで聴き手を煙に巻いてしまう。この曲ごとのテンションの妙な落差も、いかにもムラッ気のある天才マコらしい。たとえば曲によっては唱歌のよ…

もし平沢進さんにお会いする機会があれば、是非お渡ししたいのが、この「Another Game」発表直後にFM仙台の生放送でやったライブテープ音源。当時、中学生で仙台に住んでいたボクは、それを録音しながら聴いて本当にブッとんでしまったのだ。和やかな番組…

パードン木村なる人物が何者かは知らぬままに購入したのは、プロデュースがヤン富田だからです。そしてサウンドも、まるでヤン富田そのものだったので、ますます混乱したのも確かなんですが、よいアルバムには違いありません。サーフィンしている(本人?)ジ…

はっぴいえんどの頃には「なぜ英語で歌わないのか?」といわれ、リトル・クリーチャーズの頃には「なぜ日本語で歌わないのか?」といわれ。日本でロックをやるときの言葉の問題。でも結局今は、どっちでもいいじゃんみたいになりましたね。それほど日本のロ…

パール兄弟の紙ジャケCDシリーズの中で、最も繰り返しリピートしてるのがコレ。12インチシングルなど、アルバム未収録曲ばかり集めたコンピながら、むしろこのバンドらしいハチャメチャさが如実に垣間見れる素晴らしいコンピレーション盤。あらためて、…

斉藤美和子というと、80年代に発表したインディーズからの12インチシングルの何枚を持ってますね。D−DAYの川喜田美子と組んだ「Winter Wink」や、本人ヘアヌードジャケに当時衝撃をうけた「恋人はいつでも」、さらにフィンガー5のカヴァー「恋のダ…

初期のデモテープ集「ビギニングス」が素晴らしすぎるせいで、ボクの中ではメジャー盤の評価は低い・・・とはいえ、あくまで、このポータブル・ロックに限った話。同時代の邦楽の中では、やはり抜きん出てポップな存在でしたね。徳間ジャパンということで、…

じゃがたらを初めて聴いたのは、80年代中頃に深夜のテレビでやってた「ライブ・ジャック」という番組。真っ赤な衣装とファンキーな演奏、そしてボーカルの江戸アケミの妙な存在感に圧倒され、翌日、学校の音楽仲間の間で「アレ、観た?」と話題に。そした…

京都のBAMBINI RECORDSから発売されたフレネシ(frenesi)のファースト・ミニ・アルバム。ヒンヤリとしたチープだけど可愛らしい打ち込みによるラテンやジャズ風味な楽曲と、まるで小さな自宅の部屋の隅っこでヒソヒソと話しているかのようなささやきボーカ…

懐かしい1枚。発売前に坂本龍一のラジオ番組で鈴木慶一が数曲紹介していて、そのサウンドに、ものすごく「未来」を感じたものです。80年代リアルタイム世代ならではの感覚でしょうか。もちろんまだアナログ盤の時代で、レコードにオビがないのと、曲名が…

最近見かけなくなったCDですが、絶対カタログに残しておくべき名作。野宮真貴が、ピチカート・ファイヴ以前に在籍していた3人組で、これはメジャーデビュー盤「QT」以前の1983年に録音されていたデモテープをCD化したもの。トニー・マンスフィー…

これより数年前にソニーに残したアイドルっぽい3枚のアルバムのおかげで、かえって損をしている人ですが、はっきりいって天才。アイドル時代にあっても曲作りのウマさと歌唱力は抜群で、音楽的な素養も深い。しかし、この4枚目は、彼の才気がさらに大爆発…

ベルギーのテクノポップ・バンド、テレックスの初期代表曲を、5人の日本アーティストがリミックスした企画アルバム。発売はアルファで、田中雄二による細野晴臣の単独インタビュー付。宇宙服を着たテレックスの3人のメンバーが、山手線に乗り込んでしまっ…

P−MODELの3枚目のアルバム。このアルバムはムーンライダーズの「カメラ=万年筆」('80)と並んで、小学生の時の数少ないお小遣いで買った大切なレコードなんですが、実際、この2枚は、自分の中で印象が似てるんです。ニューウェイヴとプログレが、見…

ファンは第一期と呼ぶ、この頃のスパンクハッピーに、なぜか80's邦楽の残り香を感じ取ってしまうのは、原みどりの少年のように元気っ子なボーカルの醸し出す雰囲気からでしょうか。チャクラやタンゴ・ヨーロッパ、MARIKO with CUTE(誰も知らないか)なん…

このアルバムに収められた「血を吸うカメラ」と同名の古いホラー映画の存在を知ったのは、その昔、宝島に載っていたピチカート・ファイヴの小西康陽のレビューでした。そしてレンタルビデオ屋を何件も探しまわって、やっと映画を観た記憶も懐かしいです。映…

テクノ・アイドルというのが、それだけで「特殊」だった時代があったわけです。そんなニューウェイヴ時代の真鍋ちえみの「ねらわれた少女」というシングル盤を初めて聴いた時の衝撃は忘れられません。細野晴臣の歌謡アイドルへの提供曲として、スターボの「…

プラスチックス〜Melonの中西俊夫は、生涯ニューウェイブというスタイルを貫いていますね。とにかく、新しいことには、飛びついて、理論よりも感覚先行。その「新しいモノ好き」という勢いが、音楽そのものをパワフルにしてるのです。センスが古びないのも、…

D-DAYは、80年代の汚らしいライブハウスに出てくるインディーズバンドのなかでは珍しく、かわいらしい女性の声質を生かした爽やかなポップスをやっていたバンドで、故にパンクスからは野次られたりもしていたそうです。これはシングルやアルバムの曲を網羅…

このアルバム、発売当時、自分も音楽をクリエイトしている身として、すごく影響を受けました。さすがに打ち込みを多用した音楽なんで、多少の音色の古臭さは感じますけど、久保田真琴とディック・リーという才能による内に秘めたポップ性と雑種性は、今聴い…

千野秀一というと、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドの・・・というより、Wha-ha-haのメンバーという印象が強いです。本人の素質からいっても、そっち系(New Wave)の人でしょう。ブギウギへの参加は「金のため」とう美談もあるようですし(真偽はともかく…

コロムビアのベター・デイズは坂本龍一の「千のナイフ」に代表されるような、ニューウェイブとフュージョンをリンクさせた、いかにも70年代後半から80年代初頭を感じさせる、優れた日本のレーベルでした。さらにShan-Shanというシリーズでは、LPサイズ…

先日、小池玉緒の「鏡の中の十月」というシングル盤を日記で紹介しましたが、写真家、伊島薫と結婚し改名後に発表した6曲入りCDがこれです。プロデュースはメロンの中西俊夫とナチュラルカラミティー。帯には副題で「夕暮れから夜明けまで」とありますが…

中学生の時、地元の仙台のレコード屋で予約までした4曲入り12インチシングル。何しろハイパーテクノポップの大傑作「Singing Circuit」('84)にブッ飛んじゃってましたからね。裏ジャケが日本語解説になっていて、店頭で「うわ〜ダサ〜」とか思った記憶も…