中学生の時、地元の仙台のレコード屋で予約までした4曲入り12インチシングル。何しろハイパーテクノポップの大傑作「Singing Circuit」('84)にブッ飛んじゃってましたからね。裏ジャケが日本語解説になっていて、店頭で「うわ〜ダサ〜」とか思った記憶も。「昔の4曲入り17センチ」を目指したという戸田誠司の発言に納得。


テクノじゃないです、4曲とも。これでもかというくらい「どポップス」。アレンジこそ80'sながら、曲調は完全に60'sノリ。「瞳はサンセットグロウ」はモンキーズの「デイドリーム・ビリーバー」だし、「タイトロープ」はホリーズの「バス・ストップ」だし。でも、パクリで終わらぬ、実にいい曲。軽そうに見えて、音楽的素養が相当深い。


福原まりの「手編みの天使」は、後年フランス・ギャルのBOXを聴いて、元ネタを発見。前作のヴァン・ダイク・パークスのネタも含め、アプローチ早すぎ。ポップス路線に反対した渡辺等の「5回目のキス」が、一番恥ずかしいほどポップなのは何故?。ポップスこそが、メンバーにとっては、一番過激な実験だったのかも。