2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

クラシカル・ロックの典型的なサウンドでありながら、あまりにも「これでもか」というくらいに叙情的で泣きのメロディばかりのストリングスで盛り上げられると、それはそれで強烈な個性を感じさせてしまうものです。このアルバムの冒頭の3曲がそう。とにか…

New Trolls / Concerto Grosso Per 1 (’71)

44年の短い生涯で、残したリーダー作はごくわずか。残りの人生は、気の向かないセッションの「お仕事」だったという不遇のピアニスト、ハービー・ニコルスが、もっとものびのびと自身の才能を発揮したアルバム。ブルーノートのアルフレッド・ライオンだか…

Herbie Nichols Trio (’56)

ある年代以上のファンには「スターズ・オン・45」というメドレー・レコードが、一時期大流行だったことをご存知だと思いますが、そのビートルズ版でポールのパートを歌っていたのが、このプレジデントのピム・コープマンという人。オランダの有名なプログ…

The President / By Appointment Of (’83)

ニール・イニスと並ぶボンゾ・ドッグ・バンドの中心人物の1人。自身のソロアルバムは数枚ありますが、もともとが詩人気質の人らしく、語りの多いアルバムもあったりして、よほどのファンでもないと、とっつきにくい印象もあるんですが、そんな中、もっとも…

Vivian Stanshall / Teddy Boys Don’t Knit (’81)

オルタナ・カントリーというジャンル名はともかく、割と、そういう風にカテゴライズされるようなバンド(ウィルコとか)は好きだったりします。いわゆるパンク的初期衝動を通過して、カントリー的な「歌心」に落ち着いたアーティストというのは、普通っぽい…

Whiskeytown / Strangers Almanac (’97)

映画「ガラスの飼育」の主題歌で有名なジャネット(Jeanette)が11歳の頃に在籍していたスペインのポップ・グループ、ピクニックの唯一のアルバム。これ、CD化されているのかどうか知りませんが、ひさびさにアナログ盤を取り出して聴いたら、最初に聴いた…

Pic-Nic / Callate Nina (’68)

ジョニ・ミッチェルやジュディ・コリンズに影響されたと思われる英国の幻のSSW,シェラ・マクドナルドの1stですが、やはりこれは女性版ニック・ドレイクというのがピッタリでしょう。ドレイク作品でおなじみのロバート・カービーによるストリングス・ア…

Shelagh McDonald / Shelagh McDonald Album (’70)

Perfume初の全国ツアーのライブDVD。さすがに「bitter」の頃に比べると会場も大きく、ステージ演出もプロのエンターテイメントに徹しているわけで、いかに彼女たちの存在が全国区になっていったかが、オープニングの数秒でわかります。しかしPerfumeの3…

Perufme First Tour DVD / GAME (’08)

アメリカのバンドなのに、モロに70年代ブリティッシュ・フォークしていて、しかもプログレ・ファンにもウケるような独特なサイケ風味もありで、自分にとっては現存する最高のバンドなのが、このエスパーズ。ゆったりとしたマイナー調のギターのアルペジオ…

Espers / Espers 2 (’06)

13といえばゴルゴ13じゃなくてヤホワ13(YAHOWHA13)なわけです。またしても取り上げます。カルト教団よろしく、ジャケットに写る全裸の教祖様ファーザー・ヨッドは、まるでオウム麻原の如し。脇には、これまた全裸の女性二人をはべらかして…

Fire,Water,Air / Golden Sunrise (’77)

Vertigoは70年代、英国ロックの名門レーベル。アナログ盤のレーベルの渦巻きマークは、ターンテーブルに乗せるとクルクルと眩暈が・・・といいたいところですが、CDでは見えないのが悲しいです。見えても、回転速すぎますし。これはCD3枚組のレーベル…

Time Machine A Vertigo Retrospective 1968-1973 (’05)

ヒューマンリーグを脱退したメンバーが結成したテクノバンド。A面など、ファンキーな生ベースがノリノリだったりして、ダンスビートをより意識した作りなのはわかるけど、いかんせん素人臭さ丸出しのセンスで、アレンジも歌もチープなこと。今だったら、5…

Heven 17 / Penthouse And Pavement (’81)

世代的には、自分もアシッドジャズ・ムーブメントの生き証人ではあります。しかし、思えばアシッドジャズというのもジャンルと呼ぶには強引な括り方ではありました。むしろ、同時期のヒップホップなんかと同様に、「サンプリング・ムーヴメント」という呼び…

Chapter+The Verse / Renewed Testament (’92)

それまで微妙に捨てきれずにいたエレクトロな要素を一切省いて、完全アコースティックなアンサンブルで作られたハイラマズの傑作。初めて聴いたとき、そのあまりの地味さ加減に、ファンであるボク自身も呆れたもんでしたが、聴くほどに好きになるスルメ味的…

High Llamas / The Beet aize & Corn (’03)