roots rock

本来ジミ・ヘンドリックスの4枚目のスタジオアルバムになるはずだったわけですが、キチンとした形で発売されたのが97年。今ではジミを語る上で準オリジナルアルバムに相当する重要な作品となっています(ジャケはイマイチだと思いますが)。これがジャニ…

フリーのセカンド。たとえば3曲目や5曲目の幻想的ともいえるアコースティック・ギターの響きと、霧の中からふわっと光が差すような美しいコーラスは何でしょうか。ブルースを貴重にしているのにもかかわらず、汗臭さや押し付けがましい感じが一切しない。…

UKのブルース番長、アレクシス・コーナー。ブルース校長というと、なんかお行儀が良すぎる感じなので、ここはひとつ番長にしておきましょう。ローリング・ストーンズもクリームもフリーもコロシアムも、いや突き詰めれば60年代に盛り上がる英国ビートや…

なんか「スタジオでリハーサル中」みたいな曲ばかりのアルバムなんですが、よくよく聴くと、本当にテキトーに作った感じの曲と、テキトーに作ってるように聴こえるプロフェッショナルな曲が両方混ざってます。酔っ払ってるのに、なぜか綱渡りが平気でできち…

バンドのメンバーが2つに分裂して、そこでまた2つのバンドが生まれるというのは、よくあること。GREAT3とヒックスヴィルの母体となったロッテンハッツも、またそんなバンドのひとつ。メジャーデビュー直後のオリジナル・ラヴのライブの前座で観たのが初め…

「ザ・バンドにも通じる・・・」とか紙ジャケのオビに書かれていますが、収録曲の半分が「ウェイト」みたいな曲だったりして、もうまんまです。とはいえ、微妙な質感の違いというか、音そのものが、もっとウェットな感じがします。それは、やっぱり、どんな…

NRBQのアルバムにハズレなし・・・というかハズレも含めて個人的に愛しいバンドだったりします。でもって比較的明解なポップソングがたっぷり詰まったアルバムがコレ。日夜バーでのライブで鍛え上げられたバンドの演奏力も抜群。まるでニューウェイブな…

「アンクル・チャーリーと愛犬テディ」という邦題は、何かレコードというより絵本のよう。そんな素敵な物語がありそうだ、と思わせてくるに充分なのは、ジャケットの質感によるところも大きいのでは。ボクが持ってるのはLP。そのジャケのザラザラした手ざ…

1曲目。もっさりとした重量感溢れる8ビートに妖しい響きに導かれるように、ケンカのようなジョン・フォガティの怒鳴りボーカルが出てくるスタート時点で、すでにピーク。まるでチンピラなど武器を使わず素手の一撃で倒すトラック運転手のような、野放しの…

デイヴ・メイソンというと、1st「アローン・トゥゲザー」('70)ばかりがロック史における重要作で、その後のアルバムは、どうも人気がなく、地味な印象をあたえてしまっているように思えます。というより、ボクら世代のリスナーには、トラフィックに比べると…

グラム・パーソンズの遺作となった名作アルバム。ほとんど曲がエミルー・ハリスとの美しすぎるデュエットなのですが、そのどれもがモロに「カントリー」なバラードだったりするのです。これまで試行錯誤してきたカントリー・ロックのいわゆる「ロック」の部…

たぶん、自分がお爺さんになっても、この音楽が大好きでいられる自信があります。一生モノの、まさに「鳥肌音楽」。何故だか知らないけど、ライ・クーダーの、特に70年代のアルバムは、自分の体調や精神がどんな状態であれ、耳にすっと入ってきて馴染んで…

オルタナ・カントリーというジャンル名はともかく、割と、そういう風にカテゴライズされるようなバンド(ウィルコとか)は好きだったりします。いわゆるパンク的初期衝動を通過して、カントリー的な「歌心」に落ち着いたアーティストというのは、普通っぽい…

関係ないけど、「藤岡弘、探検隊シリーズ」って終わってしまったんでしょうかね。あれ大好きだったんだけどなぁ。いや、なんとなく、このジャケを見たら思い出してしまっただけの話なんですけどね。そういえば、「クロコダイル・ダンディ」とかいう映画があ…

初めてローリング・ストーンズのデビューLPを10代の頃に聴いたとき「うわ〜音ワル〜」と半ば呆れたもんですが、今では愛聴盤だったりします。昔の音楽にはつきものの「音質」という壁は、ある程度の修行で対処できるもんです。で、ことブルースに関して…

後追い世代といいますか、大滝詠一の「ナイアガラ・ムーン」の方を先に聴いてしまったわけなんですが、そんなわけでドクター・ジョンの「ガンボ」('72)です。大学生の時、このアルバムの曲をライブでドラムをやることになって、何度かリピートしていくうちに…

イアン・マシューズとアンディー・ロバーツがデュオで来日公演をやったそうですね。行ってない自分が言うのもアレですが、お客さんの入りが心配です。これは、そんな2人が結成したバンド、プレインソング(Plain Song)のデビュー作('72)。 2人とも「地味だ…

メイプルオークは笑えるくらい悲劇のバンドで、「元キンクスのピート・クウェイフがカナダ人ミュージシャンと結成した話題のバンド」ってのが売りだったのに、この唯一のアルバム('71)の発表前に肝心のピートが脱退しちゃてるわけですよ。 というわけで「売…

英国スワンプの大傑作であるブリン・ハワース(Bryn Haworth)のセカンド('75)。グリース・バンド、ココモ、そしてフェアポート・コンヴェンションといった実力派メンバーをバックに従えたサウンドは、まさに適材適所。どの瞬間、どの場面を取ってみても理想的…

「名前のない馬」で有名なアメリカというグループは、実はイギリス出身だったりします。この例にもれず、「イギリスのアメリカ」みたいなバンドは結構多いのです。特に70年代初頭というのは、本当にアーシーなアメリカン・ロックに魅了された音楽が、世界…

ブリンズレー・シュワルツのセカンド('70)です。このアルバムのジャケットの女の子と、1曲目の「Country Girl」だけで、ボクは意味も無く幸せな気分になれるのです。ただのカントリーといえば、ただのカントリーなんですが、なんかもう、この雰囲気が、たま…

リトル・フィートの最高傑作は「ディキシー・チキン」なのかもしれないけど、個人的に愛聴盤なのは、どうしても「セイリン・シューズ」('72)なんですよね。ファンキーな要素が開花する前の、泥臭いアーシーな雰囲気が魅力的です。このバンドの名づけ親が、フ…

きよさん(id:addsomemusic)の日記にコバンザメしちゃうようですが、リトル・フィートの「ディキシー・チキン」('73)です。ボクもロックを聴きはじめた中学生の頃に「名盤100選」みたいなので必ず取り上げられていたのがコレだったりしたのがキッカケで…

ジャケットに写ってるのが冴えないイモ姉ちゃん(失礼)なので、あんまり購買欲をそそられる類のアルバムではないという人も多いかと思われますが、はっきりいってこれは大傑作です。ボニー・レイットのセカンド「ギヴ・イット・アップ」('72)は、ザ・バンド…