ザ・バンドにも通じる・・・」とか紙ジャケのオビに書かれていますが、収録曲の半分が「ウェイト」みたいな曲だったりして、もうまんまです。とはいえ、微妙な質感の違いというか、音そのものが、もっとウェットな感じがします。それは、やっぱり、どんなにアメリカン・ロックに憧れようとも、これがイギリスのバンドだからでしょう。


ザ・バンドは、マンドリンとかホルンとか、シンプルなようで、実にさまざまなアレンジの工夫がありますが、それにくらべるとアンドウェラの方は、いたってシンプル。というか、アレンジ、何も考えていませんね、こりゃ。いや、なんかその「ピアノ、ギター、ベース、ドラム」で全曲通してしまう男気が、何かいいじゃないですか。


この1発録音的なシンプルさって、そうだビートルズの「レット・イット・ビー・・・ネイキッド」に、むしろ通じると言ってもいいかも。ポール・マッカートニーの「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」みたいな曲も多いし。霧に包まれた灰色の景色のようなブリティッシュ・スワンプの名作です。