「アンクル・チャーリーと愛犬テディ」という邦題は、何かレコードというより絵本のよう。そんな素敵な物語がありそうだ、と思わせてくるに充分なのは、ジャケットの質感によるところも大きいのでは。ボクが持ってるのはLP。そのジャケのザラザラした手ざわりが、とても大好きなのです。


バンジョーマンドリンのようなブルーグラスな響きと、老人の語りが印象的なこのアルバム。比較的明解なカントリー・ロック風な曲と、インストが交互に現れては消えていく、その曲から曲への「つなぎ」の部分が、もうこれ以上はないというくらい見事な流れ。一気に最後まで聴かせてくれます。


ジャケットの質感から受けるイメージは、クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングの「デジャ・ヴ」、あるいはザ・バンドのセカンドあたり。実際、それらと肩を並べても全く見劣りしない名盤中の名盤だと思います。インナーの紙袋に至るまで完璧なこの「質感」を味わうには、やっぱりLPじゃないとね。