ニール・イニスと並ぶボンゾ・ドッグ・バンドの中心人物の1人。自身のソロアルバムは数枚ありますが、もともとが詩人気質の人らしく、語りの多いアルバムもあったりして、よほどのファンでもないと、とっつきにくい印象もあるんですが、そんな中、もっともポップなアルバムがコレ。


ま、英語がわかれば、かなり面白いであろう奇妙奇天烈なユーモアに溢れた歌詞であるとは、おぼろげながら想像できます。それはダミ声だったりクルーナーだったりする「役者」っぽい歌い方に象徴される、実にアートスクール・ロック的センスといいますか。あ、これって、まさに「ボンゾズ」のあの感じ。


次から次へと進む16曲は、よく聴けばアレンジも実に多彩。彼の才能を高く評価するミュージシャン・ミュージシャンたちが、彼をもう一度、ロック/ポップス畑で盛り上げようと試みた入魂の一作。スティーヴ・ウィンウッドがソロ作で彼の詞を何度も採用し、ドラッグ中毒で廃人同様だった彼を印税で助けようとした、という美談も。