アメリカのバンドなのに、モロに70年代ブリティッシュ・フォークしていて、しかもプログレ・ファンにもウケるような独特なサイケ風味もありで、自分にとっては現存する最高のバンドなのが、このエスパーズ。ゆったりとしたマイナー調のギターのアルペジオに、悲しげな女性ボーカル。何もかも最高。今一番新作が楽しみなバンドです。


ファーストから、どんどんメンバーは増えていき、このセカンドでは、男性3人女性3人の6人編成に。メンバーそれぞれの活動もさかんで、いわゆるフリーフォークと呼ばれるこのジャンルの中では「エスパーズ・ファミリー」ともいうべき系統が出来上がりつつあります(これまたフェアポートみたいですね)


アップテンポの曲を一切入れずに、淡々と進行しながら、徐々に聴き手を「深い森」へと連れてってくれるような構成はエスパーズならでは。時折ギュイーンと炸裂するサイケなギターはもちろん、音響的にきちんと「現代」しているのも頼もしいです。そして何より、ソロ作も最高だったメグ・ベアードの美しい歌声につきます。