jazz

ジャズのアルバムには、あえてテナー・サックス奏者が2人いるというダブル・テナー作品というのがあり、このピート・クリストリーブ&ウォーン・マーシュの「アポジー」もそんなアルバムのひとつ。このアルバムがロック・ファンにとって興味深いのはプロデ…

デイヴ・パイク・セットといえば、トーキング・ラウドのコンピレーションに収録された「Mathar」がクラブ・ジャズ・ファンの間で有名かな。その人気曲が収録されたアルバム「Noisy Silence - Gentle Noise 」('69)は当然のようにすぐ再発されましたが、この…

デヴィッド・サンボーンの「たまらなくアーベイン」な1枚。アーベインって何のこっちゃと思ったらアーバンのことなんですね。かつて、というか今もFMのジングルなどで、この手のフュージョン音楽が使われたりしますが、改めてスピーカーの前でじっくりアル…

便宜上ジャズにカテゴライズしていますが、これはやはりニューウェイヴ時代のフュージョンの変種。墨汁まみれのウェザー・リポート。坂田明がデタラメ語で歌うタイトル曲など、同時期のWha-ha-haのアルバムにに納められていても不思議ではないぶっ飛んだアヴ…

チック・コリアはアルバム数も多く、音楽性も毎回カメレオンのごとく変化していく多才なミュージシャンではありますが、基本的にはロマンチックなメロディやコード進行なので、どんなにテクニックを駆使したサウンドでも、どこか耳障りのいい聴きやすさがあ…

単なる変拍子のジャズなら誰でもアイデアは思いつきそうなものですが、そこに流れるようなメロディとブルージーなフィーリングを感じさせるというのは、なかなか難しいもの。デイヴ・ブルーベックは、それがサラリと作れてしまう人。そして、このクァルテッ…

「Kylyn Live」('79)と並ぶジャパニーズ・フュージョンの1つの到達点。メンバー全員の演奏テクニックは、まるでアクロバットでも見ているかのようなスリルがあって、ほとんど曲芸に近いというか。特にこのアルバムから加入した神保彰のドラミングが只事では…

60年代末期から70年代初頭のマイルス・デイビスの音楽が好きなんですが、その後どんどん音楽的に変化していくマイルスにはついていけず、逆にボクは「その時代のマイルスっぽい別のジャズ盤」をせっせと収集していた、という邪道な人間です。エレピの音…

めちゃくちゃカッコいい。こりゃ名盤。懐かしさ半分でリマスターの紙ジャケで購入したCDを、只今ずっとリピート中。このカシオペアのファーストは、ボクが小学生の時、レンタル・レコードで聴いて、カセットに録音したものを、よく家族で旅行か何かに出か…

裏ジャケを見るとメンバー全員がヘッドフォンをしているのに、なぜかライブ盤のようなMCから始まるスピリチュアル・ジャズの大傑作。何といってもレアグルーヴ全盛期のコンピで聴いた「kitty bey」の高速ブレイクビーツみたいな忙しない演奏が素晴らしく、…

プリペアード・ピアノによる謎のオープニングに続いて、妖しげなフリー・ミュージックが始まったと思いきや、聴きなれたメロディ(ビートルズのミッシェル)が流れ出します。そのままムーディーなピアノ・トリオ演奏になるかと思いきや、ドラムとベースの緊…

ラテン・ジャズのカル・ジェイダーは、フルートのハービー・マン同様、どんなジャンルだろうが自分色に染め上げてしまうヴィブラフォン奏者。これはアイアート・モレイラがプロデュースし、ジョージ・デュークがアレンジをした、ラテン・フュージョン作なが…

スティーヴ・キューンは、ベテランのジャズ・ピアニスト。ピアノの美しい響きに徹底的にこだわった流れるような弾き方はクラシック的ともいえます。ソロらしいソロは弾かずに、コードの美しさだけで曲を盛り上げたり、また時にまるでハープでも演奏するよう…

最近のジャズがダメになったとは思いませんが、こういう味のあるジャケットは、めっきり少なくなっているような。このアルバムは、10代の頃、草の上に横たわる美女に一目惚れして買った一枚ですが、中身の音楽そのものが好きになる感じも、このジャケット…

これもジャズなのかといえばジャズかもしれませんが、むしろモリコーネが手がけたマカロニウェスタン風の映画音楽に近いものがあり、映像のイメージが膨らみます。マイルスはとりあえずトランペットで、あたえられた役柄を着実に演じきっていますが、監督は…

「名盤なのに聴いてみたらサッパリ、わけがわかんなかった」みたいに言われるジョン・コルトレーンの「至上の愛」('64)ですが、ボクの意見はまったく逆で、あのアルバムを聴いて、初めてジャズの面白さに目覚めたんです。スピリチュアル系ジャズと呼ばれるジ…

モード手法って、一歩間違えると素人にも簡単に出来てしまうモンでして、たとえばマイルス・デイビスの「So What」なんて、ピアノだったら、とりあえず白鍵だけを使ってソロを弾いてれば、それっぽくなってしまう・・・と思ったら、半音転調して、裏切られて…

80年代ジャズなんて、最初から無視だと決め付けている方へ、是非聴いていただきたい大傑作。どうも日本では同じ兄弟のウィントン・マルサリス(Tp)の方が人気があるみたいですが、なんといってもブランフォード・マルサリス(Sax)がボクは大好き。これは彼の…

思えばジャズという音楽を聴き始めた当初から、ディジー・ガレスピーという名前はすぐに気になったものでした。いろいろなジャズのアルバムを聴いて「これ変な曲だなぁ」と思って作者のクレジットを見ると、いつもそこにはガレスピーの名が。トランペッター…

44年の短い生涯で、残したリーダー作はごくわずか。残りの人生は、気の向かないセッションの「お仕事」だったという不遇のピアニスト、ハービー・ニコルスが、もっとものびのびと自身の才能を発揮したアルバム。ブルーノートのアルフレッド・ライオンだか…

ブルーノートのオーナー、アルフレッド・ライオンは、アート・ブレイキーが相当お気に入りだったのか、ブレイキーのリーダー作を数多く残しています。中でもこれは、別名「リズムの饗宴」と呼ばれ、レーベルを代表するパーカッショニストが寄り集まって作ら…

タイム5は、現在もオリジナルメンバーで活動している日本のベテラン・コーラス・グループ。フォー・フレッシュメンに影響されたグループらしく、実際、演奏しながらコーラスするというスタイルまで似ています。このデビュー作は、時代の影響もあってA&M…

手前にいるアップの東洋人女性の顔はピンボケ、ブスっとしているウェイン・ショーターの顔は木の枝で邪魔されてる。2人とも、頭の上の部分が切れてしまってるし。タイトル上のキスマークも、あまり意味があるとは思えない。このジャケの曖昧さは、それゆえ…

サン・ラの存在を知ったのは、その昔、ミュージック・マガジンでヤン富田が「ミュージシャンズ・ミュージシャン」というリレー連載で取り上げていたからです。ヤン氏のソロでもカヴァーが収録されていましたが、それはとても魅力的な楽曲で「こんなジャズも…

何と小学校3〜4年の頃の愛聴盤。当時の我が家のカーステには、コレとYMOの「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」のカセットが常備されていたのです。紙ジャケCDで買い直した時、およそ20年以上ぶりに耳にしたにもかかわらず、メロディはおろか、…

極端に電化した頃のマイルス・デイヴィスの問題作('72)。何が問題作かっていうと、16ビートなのに、全然踊れないというのが問題。なのに、このB級ファンクなジャケは、悪意ありますなぁ。かなり好きな絵ですが。ちなみに裏はピンクで「OFF」と表記。電化…

NYカーネギーホールでの演奏をフルで収録したデイヴ・ブルーベック・カルテットの2枚組ライブ盤('63)。デイヴ自身のライナーを読むと結構演奏上のハプニングも多かったらしいのですが、それらが偶然にも本人たちの予想以上の演奏の効果をもたらしたとのこ…

寒い冬にはファンキー・ジャズでも聴いて暖まろうとか思って、アート・ブレイキーなんかひっぱり出して聴いてますが、これはもう「熱い」というか「暑い」演奏で、燃えますよ。特に、このアルバム('60)のタイトル曲「チュニジアの夜」。いろんな人がカヴァー…

チェット・ベイカーの代表作('55)。ジャケットがまずいいですよね。オシャレです。こういうジャケットを部屋に飾ってるかわいい女の子がいたら、すぐにでもお友達になりたいものです。っていうか、単にかわいい女の子が好きなだけじゃねーか・・・と自分に突…

パット・メセニー(Pat Metheny)です。曲を作ったりアレンジしたりしている時、たまに「あぁ〜メセニーっぽいねぇ」「そうだねぇ」とか言ったりするんですが、何がメセニーっぽいのかというのを今さら説明するのも、なかなか難しいもんですね。ギターの音は「…