チック・コリアはアルバム数も多く、音楽性も毎回カメレオンのごとく変化していく多才なミュージシャンではありますが、基本的にはロマンチックなメロディやコード進行なので、どんなにテクニックを駆使したサウンドでも、どこか耳障りのいい聴きやすさがあります。フュージョン?まぁ、そういう言い方もあります。


このアルバムが86年の発表されたもので、基本的にはチック・コリア(キーボード)、ジョン・パティトゥッチ(ベース)、デイヴ・ウェックル(ドラム)というメンバー。この編成で来日してライブ・アンダー・ザ・スカイというイベントで野外ライブを行ったんですが、当時、観たんですよね自分。まだ中学生の頃。


たぶん、父親か何かのコネでチケットが入手できたのでしょう。お目当てはハービー・ハンコッククインテットでしたが、チックのバンドの華々しいステージング(ショルキー!)とテクニックの方に、すっかり心を奪われた覚えが。今、聴きなおすと、エレクトリックといいつつ、ちゃんとヒューマンな温もりも感じるサウンドでした。