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思えばジャズという音楽を聴き始めた当初から、ディジー・ガレスピーという名前はすぐに気になったものでした。いろいろなジャズのアルバムを聴いて「これ変な曲だなぁ」と思って作者のクレジットを見ると、いつもそこにはガレスピーの名が。トランペッターというより作曲家として、とにかく非凡。
そんなガレスピーのモンドなセンスにフレンチ・エスプリが合体。ダブル・シックス・オブ・パリスは、ブルー・スターズやスウィングル・シンガーズと同様、フランスを代表するコーラス隊。ガレスピーの複雑怪奇なメロディを男女混声でスキャットするユーモア溢れる名盤です。
アレンジは後に映画音楽でも有名になる巨匠ラロ・シフリン。さらにパド・パウエルがピアノというのも豪華。「クレオパトラの夢」という曲でも有名ですが、ピアノ弾きながらウンウンと唸るのがこの人の特徴。ここでも耳を澄ますと、時折パウエルの変な唸り声が聴こえてきますよ。