ブルーノートのオーナー、アルフレッド・ライオンは、アート・ブレイキーが相当お気に入りだったのか、ブレイキーのリーダー作を数多く残しています。中でもこれは、別名「リズムの饗宴」と呼ばれ、レーベルを代表するパーカッショニストが寄り集まって作られた、とんでもない企画のセッション・アルバム(Vol.2もある)


ドラムだけでブレイキーの他に、フィーリー・ジョージョーンズにアート・テイラーという豪華さ。パーカッションは、サブーとレイ・バレット。ピアノのレイ・ブライアントによるアフロ・キューバンなリフに合わせて、場末のストリップ劇場のBGMみたいなサウンドに、ブレイキーによる素っ頓狂な雄叫びが終始。


当時の映画館では、大人の娯楽として「夜モノ」というジャンルの映画が、ポルノとは別の次元で、異郷の国のキャバレーや見世物小屋をドキュメントしてお客を楽しませていました。それと同質の「いかがわしさ」とでもいいますか。「理屈じゃなくて感覚だよ」っていうブレイキーのスタンスと見事にマッチ。